伊勢市街にある筋向橋(すじかいばし)は、伊勢街道、伊勢本街道、熊野街道が合流する要衝で、ここが世俗の境になっていたのです。今では川が暗渠(あんきょ)となっていますが、往時の旅人は、ここでもう一度心を引き締めて、ゴールである神宮を目ざしたのだとか。現在は欄干だけが残されています。
筋向いに橋が架かっていたことが名前の由来
伊勢参詣とそれを迎える御師(おんし)の関係は、実に密接でした。伊勢で参詣者を迎えた御師の家は全盛期に800軒を数えたほどです。
たとえば、江戸に檀那(だんな)をもつ御師は偵察要員を七里の渡しの舟が着く桑名宿(現・三重県桑名市)出し、到着を確実に予測。
江戸の庶民は、桑名からさらに陸路を3日ほどかけてようやく到着するのが神宮の社前だったというわけで、その最後に渡ったのがこの筋向橋だったのです。
往時には筋向橋の橋を渡ると御師の家が建ち並ぶ社前となりました。
筋向橋 | |
名称 | 筋向橋/すじかいばし |
所在地 | 三重県伊勢市常磐 |
電車・バスで | JR山田上口駅から徒歩6分 |
ドライブで | 伊勢自動車道伊勢ICから約3km |
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