大高森展望台

大高森展望台

宮城県東松島市、奥松島の宮戸島にある標高105.2mのピークが大高森展望台。松島四大観のひとつで、松島湾に浮かぶ260あまりの島々を一望する景勝地。日本三景・松島を箱庭のように見渡すことから、「壮観」と称されています。大高森は四大観でも随一の展望台で、カメラマンが松島を撮るのも大半がここ。

松島湾を東側の宮戸島最高所から眺望

四大観は大高森展望台のほか、七ヶ浜町の多聞山(偉観)、松島町の扇谷(幽観)、富山(麗観)ですが、文政年間(1820年頃)、仙台藩の儒学者で『塩松勝譜』の著者、船山萬年が選んだもの。

大高森展望台からは、松島湾はもちろん、牡鹿半島や金華山まで指呼のうち。
登山口は、海岸沿いにある県道27号奥松島松島公園線(奥松島パークライン)沿いに2ヶ所。
奥松島遊覧船案内所近くにある北側登口が表登山口、奥松島縄文村歴史資料館近くが西側登口で、駐車場から山道を片道15分~20分ほど歩くので足回りはしっかりと(距離的には奥松島遊覧船案内所からのほうが近い)。

大高森展望台

東屋横に明治29年の測量の標石が

大高森展望台

大高森展望台には二等三角点(5741-41-0201)がありますが、東屋の横に「測點 明治廿九年 宮古村」の刻字がある標石と「雷神塔」が立っています。
標石の西面には「宮城縣」と刻字されているので、国土地理院などではなく、宮城県の測量標識であることがわかります。
明治維新後、日本の測量は、まず内務省地理局で始まり、続いて陸軍省陸地測量部が行ないましたが、それを待たずに各県でも三角測量が行なわれていますが、その「測量遺跡」のひとつで、この大高森が四方の眺望がいいことの証(あかし)にほかなりません。

大高森展望台
名称 大高森展望台/おおだかもりてんぼうだい
所在地 宮城県東松島市宮戸
電車・バスで JR松島海岸駅からタクシーで10分、大高森口下車、徒歩15分
ドライブで 三陸自動車道鳴瀬奥松島ICから約10km
駐車場 20台/無料、または、奥松島縄文村歴史資料館駐車場に駐車して西登山口利用
問い合わせ 東松島市商工観光課 TEL:0225-82-1111
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
扇谷展望台

扇谷展望台

宮城県宮城郡松島町、双観山近くにの扇谷山(標高65m)の展望地で「松島四大観」のひとつに数えられているのが扇谷展望台(おうぎだにてんぼうだい)。国道45号の双観山分岐近くから西側の山側にダートの道を入ると駐車場です。扇谷からの松島湾の眺望は

多聞山展望台(毘沙門堂)

多聞山展望台(毘沙門堂)

宮城県宮城郡七ヶ浜町、松島湾に南側から突き出した大きな半島先端の展望地が多聞山展望台で、「松島四大観」のひとつ。すぐ近くに東北電力仙台火力発電所がありますが、多聞山周辺の自然はよく守られています。宮城県道58号(塩釜七ヶ浜多賀城線)から多聞

富山展望台(富山観音堂)

富山展望台(富山観音堂)

宮城県松島町と東松島市の境に聳える標高116.8mの山が富山。山頂には富山観音が鎮座しますが、そこが「松島四大観」に数えられる絶景の地、富山展望台です。東南西の三方が一望にできるワイドビューが広がり、明治9年には、明治天皇も登拝され、その絶

松島四大観

松島四大観とは!?

日本三景に数えられる松島は、松島丘陵の東端が沈降して誕生した海岸で、大小約230の島嶼からなっています。江戸時代に定着した「松島四大観」(まつしましだいかん )は、大高森展望台(東松島市)、多聞山展望台(毘沙門堂)(偉観/七ヶ浜町)、富山展

奥松島縄文村歴史資料館

奥松島縄文村歴史資料館

宮城県東松島市宮戸里、松島四大観のひとつ大高森への登り口にあるのが奥松島縄文村歴史資料館。松島湾沿岸には70ヶ所の縄文時代の貝塚が発見される貝塚密集地帯。松島湾内最大の島・宮戸島(東松島市)の縄文遺跡・里浜貝塚(国の史跡)に隣接して建てられ

日本三景

日本三景とは!?

寛永20年(1643年)に刊行された林春斎(はやししゅんさい/林羅山の三男・林鵞峰)の『日本国事跡考』の陸奥国のくだりで、松島、丹後・天橋立、安芸・宮島(原文は厳島)を卓越した三つの景観(原文は「三處奇觀」)としたのが、日本三景の始まり。松

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ