石橋屋

石橋屋

宮城県仙台市若林区にある明治18年創業の仙台駄菓子の老舗、石橋屋。一番の売れ筋は兎玉で、赤あん、米飴、黒砂糖、餅粉を練り、白い蜜をまぶした玉形の柔らかい菓子。ばん菓子、輪南京、きなこくし南京、より南京、みそぱん、きなこねじり、吉原巻などなど種類も豊富です。

明治18年創業の仙台駄菓子の老舗

駄菓子の原型を後世に伝えるために紙粘土で作った模型や、飴売り商人の人形など数百点を展示する「駄菓子資料館」(入館無料)を併設。

店の建つ若林区舟丁は、御舟衆(船乗り)が住んだことに由来する昔町。
往時は、仙台城下に入る玄関口でもあり、広瀬川・名取川を使う仙台への舟運の拠点にもなっていました。

石橋屋はもともと元荒町で営んでいましたが、現在の建物は昭和26年に旧店舗の建材を利用して移築したもので、仙台景観重要建造物指定建物に指定されています。
レトロな風情はそのためで、店先に天水桶が置かれ情緒満点。

ちなみに仙台駄菓子が精選された黒砂糖を使うのは藩政時代に町民は白砂糖の使用が禁じられていたから。

仙台空港ターミナル、三越仙台店などでも販売。

仙台駄菓子は、仙台藩の「仙台糒」備蓄で誕生!

その地方の特産物を用いてつくる駄菓子ですが、関西は雑菓子、東京以北は駄菓子と呼んでいます。
江戸時代後期に、町民文化が花開き、豊かな町民(ブルジョア階級の芽生え)が生まれても、白砂糖の使用が許されることがなく、雑菓子と呼ぶ菓子が普及したのです。
とくに東京以北の経済的に貧しい地方などでは、安く形が大きく、腹持ちのする菓子が必須でした。

仙台藩には、伊達政宗(だてまさむね)が兵糧(ひょうろう)にするため、道明寺糒(どうみょうじほしいい)を参考に、仙台糒を導入。
糒(ほしいい)は、現代的にいえば登山や備蓄に使われるアルファ化米で、中世には「干し飯」(ほしいい)と呼ばれていました。

この仙台糒には、糯(もち=アミロースを含まない作物)、黍(きび)、粳黍(うるきび)、粟黍(あわきび)、トウモロコシ黍があり、払い下げられた仙台糒を原料として菓子種をつくり、「おこし」が生まれたのです。
こうして仙台駄菓子が誕生しています。

石橋屋
名称 石橋屋/いしばしや
所在地 宮城県仙台市若林区舟丁63
関連HP 石橋屋公式ホームページ
電車・バスで 仙台市営地下鉄河原町駅から徒歩3分
ドライブで 仙台南部道路長町ICから約4.5km
駐車場 1台/無料
問い合わせ 石橋屋 TEL:022-222-5415/FAX:022-261-7784
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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