宮城県多賀城市、国の特別史跡となる多賀城跡の南東、多賀城廃寺跡近くに建つ宮城県立の歴史博物館が東北歴史博物館。本館の総合展示室では旧石器時代から近現代までの東北地方全体の歴史を、時代別に9コーナーに分けて解説。特別展示室、テーマ展示室(第1〜第3の3室)、映像展示室もあり、充実した内容のミュージアムです。
多賀城跡近くにある宮城県立の歴史博物館
総合展示室では、「最古の人類を求めて」(旧石器時代)、「ナラ林と水辺のくらし」(縄文時代)、「米作りのはじまり」(弥生時代)、「巨大な古墳が造られた時代」(古墳時代)、「城柵とエミシ」・「多賀城とその周辺」(古代)、「奥州藤原氏の隆盛」(古代から中世へ)、「ものと人の動き」(中世)、「城下町と村のくらし」(近世)、「近代国家と民衆」(近現代)の9コーナーに分けて東北の歴史を詳しく解説しています。
とくに古代コーナーの「城柵とエミシ」、「多賀城とその周辺」は必見のコーナーで、7世紀後半、律令制の導入とともに、中央権力の支配は東北までも届くようになり、エミシ(蝦夷=辺境に住む「王化に従わず、農桑も知らない荒ぶる民」)の制圧が大きな課題となっていました。
奈良・平安時代に陸奥国府が置かれた多賀城は、東北北部を律令体制下に置くための前線基地として機能し、中央政権の支配拡大とエミシ(蝦夷)が、古代東北の歴史の流れをひもとくキーワードにもなっているのです。
テーマ展示室では、「民俗・民芸」、「個人コレクション」、「美術工芸・歴史」の3テーマで解説。
そのほか、毎年3~4回の特別展示や企画展示を行なう特別展示室、子供がわかりやすく歴史を学べる「こども歴史館」(映像の進行に参加できるインタラクティブシアター、昔からの技や工夫に触れるワークテーブル、オリジナルソフトを操作するパソコンランドの3つのコーナーがあります)があります。
芸能、行事、伝統技術など無形民俗を対象に制作したオリジナル映像を250インチの大型スクリーンに映し出す映像展示室もあって、じっくり見学すると1日がかりとなります。
古代米などが味わえる「古代米屋レストラン グリーンゲイブル」、ミュージアムショップも併設。
レストランとショップは外来利用も可能です。
「古代米屋レストラン グリーンゲイブル」では、黒米入り粥、オリジナル黒米入り麺などユニークなオリジナルメニューも豊富で、多賀城セット、国府セット、楊貴妃ランチなど、「古代ランチ」を目的にしても訪れる価値があります。
本館横にある今野家住宅は、村の責任者である肝入(きもいり)を代々務めた今野家の邸宅で、ホンヤ(主屋)は、明和6年(1769年)築。
宮城県石巻市北上町橋浦から移築したもので、ホンヤ(主屋)、チュウモン(中門)が宮城県の文化財に指定されています。
画像協力/宮城県観光プロモーション推進室
東北歴史博物館 | |
名称 | 東北歴史博物館/とうほくれきしはくぶつかん |
所在地 | 宮城県多賀城市高崎1-22-1 |
関連HP | 東北歴史博物館公式ホームページ |
電車・バスで | JR国府多賀城駅から徒歩すぐ |
ドライブで | 仙台東部道路仙台港北ICから約2.6km |
駐車場 | 191台/無料 |
問い合わせ | 東北歴史博物館 TEL022-368-0101/ FAX:022-368-0103 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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