橘公園

橘公園

宮崎県宮崎市、宮崎市役所前の橘橋北詰から大淀川の左岸沿いに整備された幅6mの緑地帯が橘公園(たちばなこうえん)。戦災復興土地区画整理で遊具などが整備されたのが始まり。宮崎交通がフェニックスの植栽を行ない、昭和30年に宮崎市に移管されたもので、宮崎市のシンボル的な景観になっています。

橘公園通りは、「日本の道100選」に選定

橘公園

川岸には近代的なホテルが建ち並び、緑の芝生とフェニックスの並木が続き、ブーゲンビリアやハイビスカスが咲く南国ムードあふれるリーバーサイドパーク。
隣接する宮崎観光ホテルは、昭和24年に開業した宮崎ホテルが前身で、昭和37年の皇太子夫妻の訪問時にも宿泊するなど、宮崎観光の拠点となってきたホテルです。

橘公園は、川端康成がNHKの連続テレビ小説のために書き下ろした『たまゆら』の舞台となった場所で、橘公園通りは、「日本の道100選」にも選定。
夜間照明が行なわれ、散歩にも最適です。
宮崎リゾート温泉「たまゆらの湯」が湧き、公園沿いの宮崎観光ホテルなどでは日帰り入浴も可能。

川端康成『たまゆら』と橘公園

昭和39年11月16日、『たまゆら』執筆のため、宮崎空港からホテルへ向かう途中、川端康成は大淀川の夕景に感動し、2泊3日の予定だった宮崎滞在を15日間に延長しています。

「二人は川べりに立って夕映えのなかにつつまれて夕映えをながめた夕映えは大川の水面にもひろがって来ていた静かな水の色が夕映えのなかへふくらんで あたたかく溶け合っているようだった」(川端康成『たまゆら』)。
たまゆらとは、勾玉などの玉がゆらぎ触れ合うことのかすかな響き(玉響)から、瞬間、かすか、しばしという意味に用いられる言葉。
川端康成の『たまゆら』は、昭和40年4月5日~昭和41年4月2日に放送されたNHKの連続テレビ小説。会社を引退した老人・直木良彦(笠智衆)が、第二の人生を門出に、『古事記』を手に旅に出るというストーリーで、橘公園内には川端康成『たまゆら』の文学碑も立っています(宮崎観光ホテルでもロケが行なわれています)。

昭和37年、昭和36年に開通したばかりの大阪〜宮崎間の航空便を利用しての皇太子夫妻の宮崎訪問などをきっかけに、宮崎は新婚旅行ブームで賑わいます。
宮崎では「南国」というイメージを作り出すためにフェニックスが植樹され、空港ではハワイ風の演出を行なっていました。
『たまゆら』もそんなさなかに放送された連続テレビ小説です。

橘公園
名称 橘公園/たちばなこうえん
所在地 宮崎県宮崎市橘通西・橘通東・川原町・松山
関連HP 宮崎市公式ホームページ
電車・バスで JR宮崎駅から宮崎交通バス宮崎大学行きで8分、橘通一丁目下車、徒歩3分
ドライブで 宮崎自動車道宮崎ICから約5km
駐車場 なし/周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 宮崎市都市整備部公園緑地課 TEL:0985-21-1814
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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