奈良県奈良市柳生町にある柳生藩家老の武家屋敷が旧柳生藩家老屋敷。江戸時代末期の柳生藩1万2000石の家老・小山田主鈴(おやまだしゅれい)の屋敷(隠居宅)だった建物が現存。今も残る美しい石垣には天保12年(1841年)、尾張石工が築いたと刻まれています。
現存する奈良県下唯一の武家屋敷
現存する主屋は幕末の嘉永元年(1848年)築のもの。
小山田主鈴(白河藩出身、25歳で江戸柳生藩邸に出仕)は国家老として文政9年(1826年)に柳生に戻り、大坂・堂島の米相場で巨利を得て柳生藩の財政再建に尽力。
弘化3年(1846年)に家督を小山田耕三に譲って隠居し、弘化4年(1847年)に新邸の建築を開始しています。
現存する奈良県下唯一の武家屋敷で、庭は茶の湯の師匠だった木津宗詮の指導を受けて作庭とも。
昭和31年に後裔が奈良・大森町に移り、地元の人の手に渡りましたが、昭和39年から作家・山岡荘八の所有となり、柳生宗矩(やぎゅうむねのり)を主人公にし、昭和46年にNHKで放送された大河ドラマ『春の坂道』(主演・中村錦之助/萬屋錦之介は山岡の指名によるもの)もこの屋敷で構想が練られています。
山岡荘八の死後、その遺志により昭和55年に遺族が奈良市に寄贈し、奈良市が修復し、昭和56年、主屋の一部に資料を展示、公開(柳生観光協会もここに入っています)。
柳生藩は城を持たず、陣屋を藩庁としていましたが、代々の藩主は将軍家の剣術指南役だったため、参勤交代を免除され江戸定府(江戸に常住)。
旧柳生藩家老屋敷には、江戸詰めの藩主が柳生に戻ったときにのみ使われた殿様用客間、美しい庭園が往時のままに残されています。
旧柳生藩家老屋敷 | |
名称 | 旧柳生藩家老屋敷/きゅうやぎゅうはんかろうやきし |
所在地 | 奈良県奈良市柳生町155-1 |
関連HP | 奈良市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | 近鉄奈良駅から奈良交通バス柳生・邑地中村行きで50分、終点下車、徒歩5分 |
ドライブで | 名阪国道針ICから約16km |
駐車場 | 5台/無料 |
問い合わせ | 柳生観光協会 TEL:0742-94-0002/FAX:0742-94-0002 |
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