【なかもりトピックス】vol.9 世界自然遺産の霊峰、黄山(安徽省)を登る

日本のアルピニストに広く知られている中国の”黄山の絶景”をもとめて朝便の中国東方航空・羽田空港発午前8時40分、上海行きに搭乗した。早朝から空港カウンターには長い列が続き、平日にもかかわらず満席だという。

憧れと信念祈願の霊峰! 鄧小平、習近平国家主席も登る

▲雲海の隙間から現れた黄山の最高峰、蓮池峰(1864㍍)の山頂。
黄山の名は伝説の皇帝「黄王」が仙人となった峰があると聞いて
唐の玄宗皇帝が名付けたという。

上海・浦東国際空港から高速道バスに乗り換え西へ400km。杭州経由で目的地の黄山市(安徽省)まで約5時間の行程となった。
2018年12月19日に杭州~黄山の新幹線が開通すれば上海から2時間半となり、日本から山好きの観光客が増えることだろう。

目指す世界自然遺産、中国国家第1級の黄山の風景は黒肌の花崗岩を露出した72の峰々が雲海から突出する絶景で知られる。
明代の旅行作家、徐弘祖の名言「黄山を見ずして山を見たというなかれ」は、今も宣伝パンフのキャッチフレーズとなり人々の心を躍らせている。

古くから中国人の憧れと祈願の霊峰とされ、鄧小平、習近平の両国家主席も登ったそうだから並みの高山ではない。

“天下一の奇山” 雲海から突出する黒肌の花崗岩の峰々が72峰

▲赤松の樹間から黄山の峰に流れる雲海。絶壁に纏わりつくように白霧は動く。

▲富士山で荷を運ぶ強力(ごうりき)と似て黄山の運搬人、
挑山工は重い荷物を天秤棒に振り分けて敏捷な身のこなし。
観光客を乗せた駕籠も巧みにバランスをとり石畳みの斜面を運んでいた。

黄山市郊外から七曲がりの山道を上がり、全長約2000mのケーブルカーに乗り継ぎ標高1800mの高山駅に到着、5つ星のホテルへ入る。

翌朝、早暁前の暗がりを客室備えつけの防寒着を着用、懐中電灯を手に山頂に続く石段を恐々登った。
山頂で台湾、香港の観光グループと親善交歓しながら日の出を待つものの厚い雲に阻まれる。
待つこと1時間、わずかな霧の切れ目から覗いた雲海の峰を目に刻む。
赤松の古木を揺らす風の音が耳に心地よい。

石段の山道を天秤棒に約100kgの荷を振り分け運搬する「挑山工」と呼ばれる屈強な男たち。
聞けば天秤棒を使った運び賃が20元(約320円)、2人でお客を籠で担ぐ運搬賃が100元(1600円)という。
黙々と飛ぶように登山者の間をすり抜けていった。

▲左から西逓村の権威を現す主門は、時の政府(唐)から公認された印。
池に映る白壁煉瓦屋根の宏村の風景。スケッチする若者が連なっていた。

午後は黄山の南西麓にある明時代に栄えたふたつの古集落、宏村と西逓村を訪ねた。

白壁に煉瓦造りの建物が池を囲んで並ぶ宏村は、商いで繁栄した汪家一族で占められ、近くの西逓村は代々、有能な役人を輩出する集落で知られ約3600棟の建物が残っている。

近代式の暮らしを避け、伝統的な習慣をかたくなに守りながら生活する村人のゆったりとした笑顔が忘れられない。

問い合わせ

中国駐東京観光代表処
FAX:03-3591-6886
cnta.tokyo@gmail.com
※電話での問い合わせは不可

掲載の記事は、ジャーナリスト・中森康友氏(日本旅行作家協会会員)の配信するメルマガ『なかもりトピックス』を転載したものです。

 

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ABOUTこの記事をかいた人。

中森 康友

ジャーナリスト、もとスポーツニッポン新聞社編集委員。内外メディア通信社ライター、日本旅行作家協会会員、ラジオ・テレビ・レジャー記者会会員、薩摩大使(鹿児島県)、美ら島沖縄大使、富山ふるさと大使。メールマガジン版「なかもりトピックス」を配信中。

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