浄興寺

浄興寺

かつて越後国の国府があったという上越市にある浄土真宗浄興寺派の本山が浄興寺で、開山は親鸞(しんらん)。師匠・法然(ほうねん)の法難により、越後の国府(竹之内草庵=現在の五智国分寺)に流された親鸞は、赦免後、常陸国(茨城県)で関東布教を開始。寺は常陸から信州、そして上杉謙信が配流の地・上越に移したもの。

上杉謙信が川中島合戦後に信濃から春日山城下に移す

浄興寺
明治21年築の親鸞上人本廟

親鸞は、赦免となった後、常陸国(茨城県)笠間郡稲田郷に稲田草庵(現在の茨城県笠間市・西念寺)を開き浄土真宗を立教開宗。
寺はもともと常陸で営んだ道場に、親鸞が京に戻る際に浄興寺と名付けたのが始まる伝わりますが諸説あって定かでありません(教団を組織することに積極的でなかった親鸞が寺を建てることに対する疑問も生まれます)。

その後信濃などを転々とした後、川中島の合戦での焼失を機に上杉謙信が春日山城下に移し、地震による復興を兼ねて元文2年(1737年)頃、現在地(上越市寺町)に移転しています。
最盛期には越後・信濃・出羽の三国に約90か寺の末寺を従える寺として繁栄しました。

大正4年に寺町大火で明治21年築の本廟(親鸞の頂骨と歴代本願寺門主の遺骨を納める廟所)、本堂を除いて焼失。
境内には親鸞の「御頂骨」を修めた本廟や宝物殿などがあり、延宝7年(1679年)頃建立という本堂は国の重要文化財になっています。
浄興寺本堂が新潟県下では現存する最大最古の本堂です。

10月第4金・土・日曜には親鸞聖人の法要『報恩講』が行なわれています。
寺ではNEO浄興寺プロジェクトの主催で、コンサートなどの行事も数多いので詳しくは浄興寺公式ホームページで確認を。

浄興寺
名称浄興寺/じょうこうじ
Jokoji Temple
所在地新潟県上越市寺町2-6-45
関連HP浄興寺公式ホームページ
電車・バスでJR高田駅から徒歩10分
ドライブで上信越自動車道上越高田ICから約3.3km
駐車場20台/無料
問い合わせ浄興寺 TEL:025-524-5970/FAX:025-526-3322
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
居多ヶ浜

居多ヶ浜

建永2年(1207年)2月、後鳥羽上皇の怒りに触れ、越後国府(現在の新潟県上越市)に配流の身となった浄土真宗の宗祖・親鸞聖人が上陸した地が、上越市の居多ヶ浜(こたがはま)。建暦元年(1211年)11月17日、流罪より5年後に赦免されますが、

居多神社

居多神社

新潟県上越市五智にある越後国一の宮となる古社が居多神社(こたじんじゃ)。上越市は越後国の国府があった地で、越後国府に流罪となった親鸞も居多神社に最初に参拝したと伝えられています。居多神社は「気多神」を祀る神社と推測され、出雲勢力の北陸地方へ

五智国分寺

五智国分寺

天平13年(741年)に聖武天皇が仏教による国家鎮護のために諸国ごとに建立された国分寺ですが、越後の国分寺の位置はいまだに解明されていません。越後国の国府は、頸城郡(くびきぐん)にあったとされ、現在の上越市国府地区にあったことが有力。現在あ

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