長野県松本市、北アルプスの鋭鋒・槍ヶ岳を源にする梓川(あずさがわ)にある堤高155.0mのアーチ式コンクリートダムが奈川渡ダム(ながわどだむ)。下流の水殿ダム(みどのだむ)、稲核ダム(いねこきだむ)とともに安曇3ダム(梓川3ダム)を形成。奈川渡ダム天端を国道158号が通り、ダム湖は梓湖と呼ばれています。
日本第3位のアーチダム(堤高)
堤高155.0mは、アーチダムとしては黒部ダム(186.0m/富山県立山町)、温井ダム(156.0m/広島県安芸太田町)に次いで日本第3位(ダム全体では10位)。
梓川と奈川の合流地点に位置し、奈川渡(ながわど)は、奈川の渡しという意の地名。
ダム湖の梓湖の中央部分に乗鞍高原への長野県道84号(乗鞍岳線)を分ける前川渡(まえかわど)、そして上流部に上高地(マイカー規制実施)へのバス・タクシーに乗り換える沢渡(さわんど)があり、一帯が観光の拠点にもなっています。
東京電力による発電を主目的に、砂防、治水、農業利水などを目的に築かれたダムで、ダム直下には安曇発電所があり、揚水兼用発電機4基、発電専用機2基で揚水式発電が行なわれています。
上池が奈川渡ダム、下池が水殿ダムとし、夜間の電力を利用し、下池の水を上池に汲み上げ、昼間の電力需要にあわせて揚水式発電を行なっています。
国道158号は、乗鞍高原・白骨温泉、野麦峠、安房トンネル・奥飛騨温泉郷、上高地(マイカー規制を実施)へと通じる観光道路でもあるので、立ち寄る人の多いダムです。
奈川渡ダムのダムサイト(右岸=上流から見て)で、安房トンネルへと通じる国道158号から長野県道26号(奈川木祖線)を分岐します。
この県道26号、木曽川との分水嶺となる境峠を越え、木曽路・藪原宿(木曽郡木祖村)に出るので、「名古屋方面への近道」としても利用されてきました。
県道26号は途中の奈川集落で野麦峠への道を分ける野麦街道でもあり、利用価値も大。
奈川渡ダム(梓湖) | |
名称 | 奈川渡ダム(梓湖)/ながわどだむ(あずさこ) |
所在地 | 長野県松本市奈川4442 |
関連HP | 松本市公式ホームページ |
電車・バスで | 松本電鉄上高地線新島々駅からタクシーで30分 |
ドライブで | 長野自動車道松本ICから約30km |
駐車場 | 20台/無料 |
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