長崎県五島市三井楽町を走る国道384号沿いにあるのが道の駅遣唐使ふるさと館。遣唐使船が唐(中国)へ渡る際、日本最後の寄港地だったという福江島の東シナ海へと突き出た三井楽半島(みいらくはんとう)にある道の駅。遣唐使に関する展示もあるほか、レストラン、物産館が備わっています。
館内では遣唐使についての資料の展示も
館内の「万葉シアター」では、1秒間に30のコマ撮りをした人形アニメーション『遣唐使ものがたり』やアニメ『行きし荒雄ら』、『遣唐使ものがたり』の上映で、遣唐使の様子や万葉時代の暮らしぶりを学ぶことができます。
展示コーナーでも、遣唐使についての資料の展示や、万葉集に掲載されている三井楽を詠んだ歌などの紹介が行なわれています。
「レストランみいらく万葉村」では、日曜、祝日のランチタイムには「ふるさとバイキング」を実施。
「五島牛焼肉コーナー」では、幻の牛肉「五島牛」を味わうことができます。
また物産販売コーナー「ふるさと物産館」では、五島名物の手延べうどん、椿油のほか、活魚センターでアワビ、サザエ、鮮魚など、旬の海産物を販売。
遣唐使は五島に4回立ち寄っている
遣唐使は18回計画され、そのなかで第14、15、16、17次の4回、五島に立ち寄っています。
なかでも延暦23年(804年)の第16次遣唐使船で、最澄、空海が乗船した船が福江島・三井楽に寄港し、空海は辞本涯(日本の最果ての地を去る)という言葉を残しています。
『肥前国風土記』には「美禰良久之埼」(みねらくのさき)と記され、遣唐使船に飲料用水を供給した井戸との伝承を持つ「ふぜん河」などのゆかりの史跡が残されています。
遣隋使そして遣唐使も当初は、朝鮮半島の西側を北上するコースを採っていましたが、周辺諸国とのトラブル回避、海賊を避けるなどの目的で、九州から10日間ほどかけて東シナ海を横断するルートに変更されました。
空海は、第16次遣唐使船で入唐し、2年後の第17次で帰国しています。
三井楽は、10世紀の『蜻蛉日記』(かげろうにっき)には「亡き人に逢える島―みみらくのしま―」として紹介され、後世には福江島は、異国との境界にある島、死者に逢える西方浄土の島として広く歌枕となっていったのです。
道の駅遣唐使ふるさと館 | |
名称 | 道の駅遣唐使ふるさと館/みちのえきけんとうしふるさとかん |
所在地 | 長崎県五島市三井楽町濱ノ畔郷3150-1 |
関連HP | 道の駅遣唐使ふるさと館公式ホームページ |
電車・バスで | 福江港から五島バス三井楽方面行きで46分、遣唐使ふるさと館下車、徒歩1分 |
ドライブで | 福江港から約22km |
駐車場 | 60台/無料 |
問い合わせ | 道の駅遣唐使ふるさと館 TEL:0959-84-3555/FAX:0959-75-1021 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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