岸和田城

岸和田城

建武元年(1334年)、楠正成(くすのきまさしげ)が和田高家(にぎたたかいえ=楠木正季の三男、楠木正成の甥)に命じ、岸と呼ばれていた地に城を築いたのが岸和田城の始まり。和田氏はこの地を根拠地としたことから「岸の和田氏」と呼ばれ、「岸和田」の地名の起こりともなったのです。続日本100名城に選定。

近世的な城郭としては秀吉の命でその身内である小出秀政が築城

岸和田城
岸和田城

和田氏の居館(岸和田古城)のあった場所は「和田氏居城伝説地」といわれ、現在の城跡の東側400m、岸和田駅の南側一帯、照日山(てるひやま=現・野田町1丁目)あたり。

近世的な城郭としては京(平安京大内裏跡)に豊臣秀吉が聚楽第(じゅらくだい)が完成した天正15年(1587年)、秀吉の命で小出秀政(こいでひでまさ=秀吉とは同郷の尾張国愛知郡中村で、正室は秀吉の母大政所の妹・栄松院)が1万石で岸和田に入封し、城郭の整備と天守の建築に取りかかり、醍醐の花見の前年の慶長2年(1597年)に天守が完成しています(小出秀政は慶長元年に豊臣姓を下賜されています)。

その際の縄張りが、本丸と二の丸を重ねた形が機(はた)の縦糸を巻く器具「ちきり」に似ているところから別名「千亀利城」(ちきりじょう)と呼ばれるようになりました。

関ヶ原の合戦で、小出秀政は、次男・小出秀家を東軍に、長男・小出吉政には西軍に与させ、戦後も所領を安堵されています。

寛永17年(1640年)、徳川御三家・紀州藩の徳川頼宣(とくがわよりのぶ)に異心があるとして、その監視役として岡部宣勝(おかべのぶかつ)が高槻から6万石で入城。
この岡部宣勝の代に城郭の整備、石垣普請などが行なわれ、さらにそれまでの圧政を転じて減税などを行ない、民政に尽力して岸和田藩の基礎を築いています。
以後、岸和田藩は岡部氏の13代が続き、明治維新を迎えています。

小出秀政が築いた岸和田城の5層天守は雷火で文政10年(1827年)に焼失し、再建されませんでした。
その他の建物も、明治維新後に破却されています。

現存する建物は戦後の復興、復元建築物

岸和田城

復元された本丸角櫓

岸和田城

八陣の石庭と復興天守

昭和5年には本丸・二の丸などが千亀利公園となり、本丸の堀に回遊路と橋が整備されています。
現在の天守は昭和29年に内部を図書館として活用するために再建された連結式望楼型3重の復興天守(現在は郷土資料館)。
天守の下には八陣の石庭が広がり、青海波の砂紋が美しく描かれています。
岸和田城庭園(八陣の庭)は、重森三玲(しげもりみれい)の設計で、昭和28年に作庭された砂庭式枯山水庭園で国の名勝。
三国志の英雄として名高い諸葛孔明(しょかつこうめい)の「八陣法」をイメージしたもので、あらゆる角度から鑑賞できるのがミソ。
岸和田城天守の最上階から眺めると、地上とは違った雰囲気に。

正保城絵図には5層の天守が描かれていますが、現在は3層の天守閣と2層の小天守閣からなっているので、史実とはあわないあくまでも観光的な天守です。

昭和44年に城壁と角櫓(すみやぐら)を復元。
平成4年に二の丸多聞櫓が復元され、平成5年からライトアップも開始。
なお天守は結婚式(岸和田城ウエディング)の会場としても利用可能。

二の丸には二の丸御殿と伏見城から移築された伏見櫓がありましたが、現在では二の丸公園として整備されています。
二の曲輪には、昭和4年から10年をかけて造成した回遊式日本庭園の「五風荘」があり、邸内の歴史的建造物は岸和田市指定有形文化財に指定。
がんこフードサービスのレストランとして活用されています。

岸和田城
 

岸和田城 DATA

名称 岸和田城/きしわだじょう
所在地 大阪府岸和田市岸城町9-1
関連HP 岸和田市公式ホームページ
電車・バスで 南海本線蛸地蔵駅から徒歩7分、岸和田駅から徒歩10分
ドライブで 阪神高速4号湾岸線岸和田南出口から約1.8km
駐車場 岸和田市役所第4駐車場(1時間まで無料、以降有料)
問い合わせ 岸和田城 TEL:072-431-3251/FAX:072-431-9706
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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