奥只見ダム

奥只見ダム

新潟県魚沼市と県南会津郡檜枝岐村にまたがり、只見川(阿賀野川水系)最上流部に、只見川電源開発計画で昭和35年に完成した重力式コンクリートダムが奥只見ダム。完成から時を経ていますが、堤高157.0mは、重力式コンクリートダムでは日本一の高さを誇っています。誕生したダム湖が奥只見湖です。

日本一の重力式コンクリートダム

奥只見ダム

戦前にはロックフィルダムで尾瀬ヶ原・尾瀬沼をダム湖にする計画もありましたが、長蔵小屋主人の平野長蔵らの反対運動、自然保護活動の盛り上がりなどで断念(発足した尾瀬保存期成同盟は日本自然保護協会へと発展)。
こうした経緯もあり、只見川電源開発計画で、昭和35年に田子倉ダム(福島県南会津郡只見町)、奥只見ダムが完成しますが、昭和30年代に入ると火力発電の開発に重点が置かれるようになり、日本一の重力式コンクリートダムとして、今も君臨しているのです。

ダム展望台には奥只見電力館があり、奥只見ダム、水力発電の仕組みについて紹介しているほか、ダムカードも配布。
また奥只見ダム駐車場からダムサイトへは、ダム建設に使われた施設を転用した奥只見スロープカーが利用できます。

奥只見ダムの建設に先駆けて昭和29年から足かけ4年の歳月を費やし、折立からダムサイトまで延長22㎞の資材輸送道路が建設されています。
これが現在「奥只見シルバーライン」と呼ばれる新潟県道50号(小出奥只見線/二輪車、歩行者は通行不可)。
ダム周辺は越後三山只見国定公園の豊かな自然に囲まれ、雪深いエリアのため、19本のトンネルが掘られています(全長22.6 kmのうち18.1 kmをトンネルが占めています)。

名称 奥只見ダム/おくただみだむ
所在地 新潟県魚沼市・福島県南会津郡檜枝岐村
関連HP 奥只見観光株式会社公式ホームページ
電車・バスで JR浦佐駅から南越後観光バス奥只見行きで1時間15分、終点下車、徒歩10分。またはスロープカーで5分
ドライブで 関越自動車道小出ICから約30km
駐車場 奥只見市営駐車場(無料)
問い合わせ 奥只見電力館 TEL:025-795-2059
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
奥只見スロープカー

奥只見スロープカー

新潟県魚沼市、奥只見ダムのダム下の駐車場とダムサイト(ダム広場)を結ぶ乗り物が奥只見スロープカー。標高差50mを、片道約4分で結んでいます(定員40名、車イス利用可/有料)。一見すると小型のケーブルカーのようですが、実は鉄道の一種、索道(ケ

奥只見湖(銀山湖)

奥只見湖(銀山湖)

奥只見シルバーライン(新潟県道50号小出奥只見線)の終点、奥只見ダムのダム湖が奥只見湖。正式名は、銀山湖ですが、奥只見湖と通称されています。標高750mに位置し、昭和35年、只見川をせき止めて建設された奥只見ダムのダム湖で、周囲の山々から豊

奥只見湖遊覧船

奥只見湖遊覧船

尾瀬への入口にもあたる奥只見ダムのダムサイト(奥只見遊覧船乗り場)から奥只見周遊コース、銀山平コース(奥只見〜銀山平/所要40分/不定期航路・利用日の1週間前まで、10名以上で奥只見観光に要予約、紅葉シーズンは定期運行)、尾瀬口コース(奥只

田子倉ダム(田子倉湖)

田子倉ダム(田子倉湖)

福島県南会津郡只見町を流れる只見川(阿賀野川水系)を堰き止めた重力式コンクリートダムが田子倉ダム(昭和35年10月完成)。堤高145.0m、堤頂長462.0m、上流にある奥只見ダム(ともに只見川の電源開発で建設)とともに日本有数のダムで、ダ

日本の巨大ダム

日本の巨大ダム(堤高) ベスト10

ダムの大きさを測る物差しとしてもっともシンプルなのが堤高(ていこう)。つまりはダムの堰堤の高さです。基礎地盤からダムの一番上までの高さなので、下から見上げたときの迫力などに反映されるのもこの堤高。アーチダム、ロックフィルダム、重力式コンクリ

日本の巨大ダム(総貯水容量)

日本の巨大ダム(総貯水容量) ベスト10

ダムの大きさは堤高でも表現しますが、その機能を考えると総貯水容量も大切。水がめの役割は、発電だけでなく、上水道、工業用水、農業用水、さらには洪水防止と多目的に活用されているのです。さらに加えて、湖上遊覧など観光スポットになっている場合も。そ

日本の巨大ダム(湛水面積)

日本の巨大ダム(湛水面積) ベスト10

ダムの規模を測る物差しは、堤高(ていこう)、総貯水容量、湛水面積の3つがメインですが、目で見てはっきりとわかるダムの雄大さは、やはり湛水面積です。湖の広がりなどから大きなダム湖は自然湖のようです。中禅寺湖も自然湖に中禅寺ダムで補強したもので

重力式コンクリートダム ベスト3

重力式コンクリートダム ベスト3

ダムの中でももっとのポピュラーな形式が重力式コンクリートダム(concrete gravity dam) 。重力式ダムと略されるように、ダム堤体の自重でダム湖の水圧に耐えるスタイルのダムです。そのためには花崗岩や安山岩などの固い岩盤が必要。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

ABOUTこの記事をかいた人。

アバター画像

日本全国を駆け巡るプレスマンユニオン編集部。I did it,and you can tooを合い言葉に、皆さんの代表として取材。ユーザー代表の気持ちと、記者目線での取材成果を、記事中にたっぷりと活かしています。取材先でプレスマンユニオン取材班を見かけたら、ぜひ声をかけてください!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ