孫太夫山古墳

孫太夫山古墳

大阪府堺市堺区の大仙公園内にある5世紀前半(古墳時代中期)築造の帆立貝形古墳が、孫太夫山古墳(まごだゆうやまこふん)。大仙陵古墳(仁徳天皇陵)の陪塚(ばいちょう=親族、臣下を埋葬した古墳)とされ、百舌鳥古墳群を構成する古墳で、世界文化遺産「百舌鳥・古市古墳群」の構成資産のひとつ。

大仙陵古墳(仁徳天皇陵)の陪塚で、世界遺産に登録

孫太夫山古墳

大仙公園の北端、大仙陵古墳(仁徳天皇陵)の周囲に巡らされる外濠の南側、外濠に並行して築造される墳丘長65mの帆立貝形古墳(前方後円墳の前方部が短小化)。
西側には竜佐山古墳が並び、すぐ北側には仁徳天皇陵拝所があります。
なぜ前方後円墳でなく、帆立貝形古墳なのかに関してはよくわかっていませんが、大きな前方部をつけることをヤマト王権の大王に禁止されたためという説もあります。

短小化した前方部と、古墳を取り巻く周濠は大仙公園造成時に修造されたものですが、周濠外側の斜面は鉄筋コンクリートと玉石で固めらるなど、少し乱暴な印象も。
享保15年(1730年)編纂の『舳松領絵図』(へまつりょうえず)に記載される孫太夫山古墳は、すでに周濠が埋め立てられ、大正15年の宮内省の調査でも、前方部がすでに削平されていたことが記録されています。

孫太夫山古墳という風変わりな名称は、江戸時代に中筋村庄屋・南孫太夫が保有した土地だったから。
明治時代初期に後円部の大部分が国に寄贈され、昭和43年頃までに後円部の残りが宮内庁に、前方部が堺市に寄贈されています。

現在は、後円部のみ宮内庁が「仁徳天皇陵陪塚 い号飛地」として立ち入りが禁じられ、修造された前方部と周濠は堺市が管理(前方部と周濠は堺市の史跡)しています。

孫太夫山古墳
孫太夫山古墳
大仙陵古墳(仁徳天皇陵)周辺の古墳配置MAP(左側が北)
孫太夫山古墳
名称 孫太夫山古墳/まごだゆうやまこふん
所在地 大阪府堺市堺区百舌鳥夕雲町2丁
関連HP 堺市公式ホームページ
電車・バスで JR阪和線百舌鳥駅から徒歩7分
ドライブで 阪神高速15号堺線堺出口から約3km
駐車場 大仙公園第1駐車場(127台/有料)・第2駐車場(149台/有料)・第3駐車場(98台/有料)
問い合わせ 堺市文化観光局博物館学芸課 TEL:072-245-6201/FAX:072-245-6263
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

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