両合棚田

両合棚田

大分県宇佐市院内町にある日本の棚田百選に選定の棚田が両合棚田。棚田の中央を流れる小平川を境に西の小平地区、東の滝貞地区が出合うという意味で、一帯が両合と呼ばれています。4haに120枚の棚田が耕作され、小平川を挟んだ両側の急斜面に棚田が広がっています。小平川に石橋の両合川橋が架かり、被写体としても人気です。

江戸時代に築かれた石垣の棚田が現存

室町時代に耕作が始まり、江戸時代には現状の石積みが築かれたという歴史ある棚田。
狭くて急峻な地形のため石積みで段々に田を築き、稲木(いなぎ)を使った昔ながらの掛け干し(稲木干し)による稲作が行なわれています。

平成25年5月、大分県の国東半島・宇佐地域が世界農業遺産に認定されたため、両合棚田は宇佐市の農業遺産のシンボルとして、再生保全活動を開始。
小平、滝貞集落ともに小集落で、人口減少や高齢化が進行、しかも棚田では重機などの省力化が難しく、鹿や猪の獣害被害により耕作地が減少したため、小平地区、滝貞地区全世帯で「両合棚田を守る会」を設立。
さらに地域活動団体、行政なども加わった「両合棚田再生協議会」も結成され、「両合棚田地域再生プロジェクト」により、農業の継続、景観の保全、余谷地域の活性化を図っています。

生産される両合棚田米は、一部が道の駅いんないなどで販売されるほか、大部分が自家消費となっていますが、毎年開催される『両合棚田フォトコンテスト』(「両合棚田」の景観や地域の営みの素晴らしさを再発見するためのコンテスト)の賞品としても提供されています。

農作業の妨げにならないようマナーを守って見学を。

ちなみに大分県内の「日本の棚田百選」選定の棚田は、両合棚田のほかに、有名な内成棚田(別府市)、由布川奥詰棚田(由布市)、軸丸北棚田(豊後大野市)、山浦早水棚田(玖珠町)、羽高棚田(中津市)と合計6ヶ所あります。

両合棚田
名称 両合棚田/りょうあいたなだ
所在地 大分県宇佐市院内町滝貞・小平川
関連HP 宇佐市公式観光サイト
ドライブで 宇佐別府道路安心院ICから約15km
問い合わせ 宇佐市観光ブランド課ブランド推進係 TEL:0978-27-8156
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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