竹瓦温泉

JR別府駅から駅前通りを徒歩10分の竹瓦温泉。明治12年に建造、その後改装を重ね、明治35年に共同温泉が完成。当初は竹屋根葺きで、瓦葺きに改修されたことから竹瓦温泉の名が付いたという別府を代表する共同湯。現在の建物は昭和13年の建築で、豪華な唐破風造りの木造で、国の登録有形文化財、近代化産業遺産になっています。

昭和13年築の建物は国の登録有形文化財

竹瓦温泉のレトロな風情は、若い女性や外国人観光客に人気。
昭和12年には『別府国際温泉観光大博覧会』が開かれ、戦前の温泉ブームが到来していました。
昭和13年築の寺院のような現在の建物の設計は、別府市の技官だった村上利作。
設計指導の別府市技師・池田三比古(いけだみつひこ)は、浜田温泉の設計者にもなっています。

屋内には「普通浴場」と「砂湯」があり、砂湯は公共温泉では珍しい存在。
「砂湯」は、身体にタオル一枚をかけて砂場に横たわると、砂掛けさんが温泉で温められた砂をかけてくれるシステム。
大粒の汗とともにコリや疲れが飛んでいくよう。

「普通浴場」は、豊富な湯量を背景に、もちろん源泉かけ流し。

男女の浴槽で泉質が異なり、男湯はナトリウム・カルシウム・マグネシウム−塩化物・炭酸水素塩泉(塩化物泉/泉温53.8度/pH7.3)、女湯はナトリウム−炭酸水素塩泉(炭酸水素塩泉/泉温52度/pH7.7)。
砂湯はナトリウム・カルシウム・マグネシウム−炭酸水素塩泉・塩化物泉(炭酸水素塩泉/泉温52.5度/pH8.1)。

竹瓦温泉と流川通り(大分県道52号別府庄内線)を結ぶ「竹瓦小路アーケード」は、大正10年完成の現存する日本最古のアーケード。
竹瓦温泉と竹瓦小路木造アーケードが近代化産業遺産に認定されています(「社寺参詣や温泉観光・海水浴に端を発する大衆観光旅行の歩みを物語る近代化産業遺産群」の別府温泉関連遺産として)。
竹瓦温泉の入湯客向けの土産物店や飲食店が軒を並べたということからも、温泉の繁栄ぶりがよくわかります。

竹瓦温泉
名称竹瓦温泉/たけがわらおんせん
所在地大分県別府市元町16-23
関連HP別府市公式ホームページ
電車・バスでJR別府駅から徒歩10分
ドライブで東九州自動車道別府ICから約6.3km
駐車場市営北浜海岸駐車場(42台/有料)
問い合わせ竹瓦温泉 TEL:0977-23-1585
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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