別府市営温泉 全17湯 完全ガイド

源泉数(2217ヶ所)、温泉総湧出量(自然湧出量+動力湧出量= 8万3058リットル/分)ともに日本一というのが別府温泉郷。10種類ある掲示用泉質のうち、7種類の泉質がある、まさに「日本一の温泉郷」ですが、この温泉をエコノミーに、源泉近くで堪能できるのが市営温泉(市営の共同浴場)です。その全17ヶ所を紹介。

別府八湯で観海寺温泉以外は市営温泉あり!

別府八湯(営業中の市営温泉)は、
別府温泉のシンボル「竹瓦温泉」のある別府温泉/市営温泉7ヶ所
別府温泉発祥の地・浜脇温泉/市営温泉2ヶ所
海岸に豊富な温泉が湧出し、砂湯も楽しめる亀川温泉/市営温泉3ヶ所
おびただしい湯煙が立ちのぼる鉄輪温泉(かなわおんせん)/市営温泉2ヶ所
標高150mと別府八湯のなかではもっとも見晴らしのいい観海寺温泉/市営温泉なし
湯治場として江戸時代に開かれた堀田温泉/市営温泉1ヶ所
醍醐天皇や後冷泉天皇が療養したという歴史を誇る柴石温泉/市営温泉1ヶ所
「湯の花小屋」で明礬(みょうばん)を採取する明礬温泉/市営温泉1ヶ所(地蔵湯は休業中)
の8湯17ヶ所。

別府八湯/別府温泉

永石温泉

所在地:別府市南町2-2
電話:0977-26-5789
泉質:単純温泉(単純泉)/源泉温度47.2度/pH8.0
施設:普通浴
種別:源泉かけ流し
備品:タオルなどの販売あり/コインロッカー完備

永石温泉

浜脇温泉近くにある、市営の共同浴場が永石温泉。古くは永石湯(なげしゆ)、握石(にぎいし)温泉、一夜温泉とも呼ばれ、この温泉を産湯にした市民も数多いのだとか。現在の建物は平成3年に改築されたもので、鍵屋と呼ばれるこの地方独特の民家風の木造平屋

竹瓦温泉

所在地:別府市元町16-23
電話:0977-23-1585
泉質:ナトリウム・カルシウム・マグネシウム−塩化物・炭酸水素塩泉(塩化物泉)/源泉温度48.8度/pH7.5(男湯)
施設:普通浴、砂湯
種別:源泉かけ流し
備品:タオルなどの販売あり/コインロッカー完備
備考:国の登録有形文化財、近代化産業遺産(「社寺参詣や温泉観光・海水浴に端を発する大衆観光旅行の歩みを物語る近代化産業遺産群」)/男湯、女湯、砂湯で源泉が異なります

竹瓦温泉

JR別府駅から駅前通りを徒歩10分の竹瓦温泉。明治12年に建造、その後改装を重ね、明治35年に共同温泉が完成。当初は竹屋根葺きで、瓦葺きに改修されたことから竹瓦温泉の名が付いたという別府を代表する共同湯。現在の建物は昭和13年の建築で、豪華

不老泉

所在地:別府市中央町7-16
電話:0977-21-0253
泉質:単純温泉(単純泉)/源泉温度43.3度/pH7.7
施設:普通浴
種別:源泉かけ流し
備品:タオル、バスタオルなどの販売あり/コインロッカー完備、ドライヤー(レンタル)
備考:市営温泉の中でもっとも広い浴槽

不老泉

別府駅から徒歩5分ほどの駅近くにある市営温泉。明治時代から浴場があったといい、地元の人に混じって観光客の姿もよくみかけます。平成26年8月にリニューアルオープン。2階建ての建物の1階が共同浴場、2階が集会場として利用されています。列車の待ち

田の湯温泉

所在地:別府市田の湯町4-23
電話:0977-21-1381
泉質:ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-炭酸水素塩泉(炭酸水素塩泉)/源泉温度51.0度/pH7.8
施設:普通浴
種別:源泉かけ流し
備品:タオルなどの販売あり/コインロッカー完備
備考:JR別府駅から徒歩5分

田の湯温泉

別府駅近く(駅の南西)、新宮通り沿いにある「駅前温泉」的な市営の共同湯が田の湯温泉。田の湯というように、以前は田んぼの中に湧いていた湯で、湯小屋も江戸時代に始まるといわれています。かつては上の田の湯、川の湯、野田ノ湯などと呼ばれ、古くから村

海門寺温泉

所在地:別府市北浜2-3-2
電話:0977-22-3625
泉質:ナトリウム−炭酸水素塩泉(炭酸水素塩泉)/源泉温度47.5度/pH7.5
施設:普通浴
種別:源泉かけ流し
備品:タオルなどの販売あり/コインロッカー完備、ドライヤー(レンタル)
備考:温度の異なる「あつ湯」(44度)と「ぬる湯」(42度)の2種類の浴槽を用意

海門寺温泉

別府駅から徒歩5分の海門寺公園に隣接する市営の共同湯で平成22年に移転してリニューアル。地元の銭湯代わりに、早朝から遅い時間まで営業しており、しかも入浴料も安価で気軽に利用できます。古くは海門寺公園温泉と称し、昭和11年に市営温泉になりまし

北浜温泉テルマス

所在地:別府市京町11-1
電話:0977-24-4126
泉質:ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉(炭酸水素塩泉)、単純温泉(単純泉)/源泉温度54.5度/pH8.5(塩湯・浴用)
施設:普通浴
種別:源泉かけ流し(塩湯・飲用泉)、引湯循環(その他の浴槽)、引湯かけ流し(露天風呂・採暖浴)
備品:オリジナルタオルなどの販売あり/有料ロッカー完備、ドライヤー(無料)/レンタル水着(男女・子供)、貸しバスタオル
備考:健康増進を目的に造られたクアハウス的な公衆浴場で、水着着用の屋外健康浴は絶景温泉

北浜温泉テルマス

平成10年に北浜の埋め立て地に建設された設備充実の市営温泉が北浜温泉テルマス。テルマスとはラテン語で「浴場」の意で、健康増進を目的に造られたクアハウス的な公衆浴場です。蒸し湯、ミストサウナ、露天風呂、打たせ湯、桶シャワーなどが楽しめるほか、

芝居の湯(別府市コミュニティーセンター)

所在地:別府市上野口町29-13
電話:0977-24-5320
泉質:単純温泉(単純泉)/源泉温度78.0度/pH6.4
施設:普通浴
種別:引湯かけ流し

芝居の湯(別府市コミュニティーセンター)

芝居の湯(別府市コミュニティーセンター)

別府八湯のひとつ、別府駅に近い別府温泉にある別府市営の浴場。平成7年4月オープンした複合施設(多目的公民館)で、その名の通り300人収容の多目的ホールを併設しています。天井部分を高くして、1・2階吹き抜けの空間を確保し、ゆったりとした浴槽の

別府八湯/亀川温泉

別府海浜砂湯

所在地:別府市上人ヶ浜
電話:0977-66-5737
泉質:ナトリウム−塩化物泉(塩化物泉)/源泉温度69.2度/pH8.0
施設:砂湯、普通浴
種別:源泉かけ流し
備品:オリジナルタオルなどの販売あり/コインロッカー完備、ドライヤー(無料)
備考:仕上げ用に男女別の内湯も併設

別府海浜砂湯

別府国際観光港に隣接する、緑に囲まれた砂浜が残る上人ヶ浜公園(しょうにんがはまこうえん)の一角にある別府市営の共同浴場が別府海浜砂湯。この上人ヶ浜は、1276(建治2)年、一遍上人(いっぺんしょうにん)が九州に上陸した地との伝説が残される歴

浜田温泉

所在地:別府市亀川浜田町991-6
電話:0977-67-2619
泉質:ナトリウム−塩化物泉(塩化物泉)/源泉温度54.1度/pH7.1
施設:普通浴
種別:引湯かけ流し
備品:タオルなどの販売あり/コインロッカー完備
備考:段差なし・車椅子浴室入室可(施設に設置してある浴室専用の車椅子に乗り換え)
旧浜田温泉の建物(現在の浜田温泉の向かいにあります)は、浜田温泉資料館として再生

浜田温泉

亀川温泉にあり、開湯は明治22年頃。大正末期には「浜田鉱泉・内竈の湯」とも呼ばれていました。昭和10年には社寺風の市営温泉が建てられ、1階が温泉、2階は公民館として利用されていました。現在の建物は平成14年に改築したものですが、造りは以前の

亀陽泉

所在地:別府市亀川中央町10-26
電話:0977-66-2666
泉質:単純温泉(単純泉)/源泉温度51.4度/pH7.4
施設:普通浴
種別:源泉かけ流し
備品:タオルなどの販売あり/コインロッカー完備
備考:車椅子浴室入室可(施設に設置してある浴室専用の車椅子に乗り換え)
大正時代には一世を風靡する豪華な施設でした。現在の建物は平成28年7月にリニューアルオープン
湯船も「ぬる湯」(40度〜42度)と「あつ湯」(44度〜46度)を用意

亀陽泉

別府市亀川中央町にある市営温泉「亀陽泉」は、中世から温泉場として利用された地。中世の災害のため、埋まってしまった温泉場が明治時代に再発見。当時は「亀川新湯」と呼ばれていました。大正時代に一世を風靡する豪華な施設に発展。現在の建物は平成28年

別府八湯/明礬温泉

鶴寿泉

所在地:別府市明礬3組
電話:なし
泉質:単純酸性泉(酸性泉)/源泉温度56.8度/pH2.2
施設:普通浴
種別:引湯かけ流し
備考:入浴無料
古くは下の湯(上の湯=地蔵泉/休業中)、鶴亀泉とも呼ばれた歴史あるひなびた共同湯

鶴寿泉

戦国時代、豊後国(ぶんごのくに=現・大分県)の領主として名を馳せた、大友宗麟(おおともよししげ/おおともそうりん)が開いたという別府八湯のひとつ明礬温泉(みょうばんおんせん)。鶴寿泉は、湯治場として栄えた温泉街の一角にある市営の共同湯で、し

別府八湯/浜脇温泉

浜脇温泉

所在地:別府市浜脇1-8-20
電話:0977-25-8118
泉質:単純温泉(単純泉)/源泉温度64.1度/pH7.4
施設:普通浴
種別:引湯(雲泉寺源泉)かけ流し
備品:タオルなどの販売あり/コインロッカー完備
備考:多目的温泉施設「湯都ピア浜脇」の1階部分
深夜(午前1:00)まで営業

浜脇温泉

鉄輪温泉(かんなわおんせん)と並び別府温泉の発祥の地といわれる、別府八湯の浜脇温泉。浜から温泉が湧き出る様が温泉名の由来です。現在でも何軒かの温泉旅館が建ち、往時の面影を残しています。平成3年に多目的温泉施設「湯都ピア浜脇」が建てられました

湯都ピア浜脇

所在地:別府市浜脇1-8-20
電話:0977-25-8118
泉質:単純温泉(単純泉)/源泉温度64.1度/pH7.4
施設:かぶり湯・気泡浴・寝湯・全身浴(男湯・女湯)圧注浴・うたせ湯・運動浴
種別:引湯(雲泉寺源泉)かけ流し
備品:タオルなどの販売あり/コインロッカー完備、貸しバスタオルあり、ドライヤー(無料)
備考:「バーデ・ゾーン(浴室)」としてかぶり湯・気泡浴・全身浴・圧注浴・うたせ湯・運動浴・寝湯を完備

湯都ピア浜脇

豊富な温泉を活用して健康管理を目的とした別府市営の多目的温泉保養館(クアハウス)で、別府八湯の一つ浜脇温泉にあるのが湯都ピア浜脇。館内にはかぶり湯・気泡浴・全身浴・圧注浴・うたせ湯・運動浴・寝湯・噴出浴を完備した「バーデ・ゾーン」になってい

別府八湯/鉄輪温泉

鉄輪むし湯

所在地:別府市鉄輪上1組
電話:0977-67-3880
泉質:ナトリウム−塩化物泉(食塩泉)=湯船、単純温泉(単純温泉)=蒸し湯・足蒸し/源泉温度99.5度/pH5.5(蒸し湯)
施設:蒸し湯、普通浴
種別:引湯かけ流し
備品:タオルなどの販売あり/コインロッカー完備、半袖シャツ・ブリーフ(男性用)、スリーマー・ショーツ(女性用)あり、ドライヤー(無料)、貸しバスタオル
備考:石菖(セキショウ)の葉を床に敷いて高温で蒸す昔ながらの蒸し湯を体験可能
Tシャツ、短パンを持参か、貸浴衣を着用
仕上げにはかけ流しの浴槽へ(内湯だけの利用も可)

鉄輪むし湯

別府市北西・扇山の麓に位置し、街のそこここから湯けむりが立ち上る温泉場が、別府八湯のひとつ鉄輪温泉(かんなわおんせん)。その鉄輪の名物のひとつが、別府市営の鉄輪むし湯です。1276(建治2)年、一遍上人の開湯と伝えられる古湯で、ちょっぴり原

熱の湯

所在地:別府市鉄輪井田1
電話:なし
泉質:ナトリウム−塩化物泉(食塩泉)/源泉温度81.7度/pH4.1(蒸し湯)
施設:普通浴
種別:引湯かけ流し
備考:入浴無料

熱の湯

1276(建治2)年に九州各地を念仏勧進した一遍(いっぺん)が、別府に上陸後に開いたと伝えられるのが鉄輪温泉(かんなわおんせん)。その鉄輪温泉街の熱の湯通り沿いにある市営の共同浴場が熱の湯です。身体の熱を取り去る効果があることからその名があ

別府八湯/柴石温泉

柴石温泉

所在地:別府市野田4組
電話:0977-67-4100
泉質:ナトリウム−塩化物泉(食塩泉)=蒸し湯、単純温泉(単純泉)=内湯・露天風呂・家族湯/源泉温度52.4度/pH6.5(単純温泉)
施設:普通浴、蒸し湯、露天風呂、家族風呂
種別:源泉かけ流し
備品:タオルなどの販売あり/コインロッカー完備
備考:男女別浴場は2つの異なる温度の浴槽が(ただしぬるめの方でもかなりの熱さが)
高温のナトリウム−塩化物泉を蒸し湯に利用

柴石温泉

山間の渓流沿い、別府市の柴石温泉にある市営の共同浴場が柴石温泉。別府八湯に数えられる柴石温泉は895(寛平7)年に醍醐天皇が、1044(長久5)年に後冷泉天皇(ごれいぜいてんのう)が療養のため滞在したと伝えられる名湯で、療養効果の高い温泉地

別府八湯/堀田温泉

堀田温泉

所在地:別府市堀田2組
電話:0977-24-9418
泉質:単純温泉(単純泉)/源泉温度51.8度/pH5.8
施設:普通浴(内湯、露天風呂)
種別:引湯かけ流し
備品:タオルなどの販売あり/コインロッカー完備
備考:全館バリアフリー設計
車椅子浴室入室可(施設に設置してある浴室専用の車椅子に乗り換え)

堀田温泉

鶴見岳の麓、東九州自動車道別府IC近くに湧く山間の湯が堀田温泉。別府八湯のひとつで、江戸時代からは湯布院に通じる街道沿いにある湯治場として栄えてきました。その堀田温泉郷に平成15年にできた別府市営の共同浴場が堀田温泉。全館バリアフリー設計と

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