富貴寺

富貴寺

国東半島(くにさきはんとう)に点在する六郷満山(ろくごうまんざん)のひとつで、養老2年(718年)、仁聞(にんもん)開基と伝わる天台宗の古刹が豊後高田市の富貴寺(ふきじ)。大堂(本堂)は、宇治平等院鳳凰堂(京都府)、平泉中尊寺金色堂(岩手県)と並ぶ、日本三大阿弥陀堂のひとつで、現存する九州最古の木造建築物として、国宝。

九州最古の平安建築の大堂は国宝

宇佐・八幡神の影響を強く受けながら、国東半島の6つの郷(来縄・田染・伊美・国東・武蔵・安岐)の谷々で発展した寺は、天台宗の実践の場。
そんな神仏習合が今も残る六郷満山の文化財で最も有名なのが、国宝に指定される「富貴寺大堂」。

大堂(本堂)の内部は総素木(カヤ)造りと簡素ですが、屋根のどっしりした安定感は、静寂の中に気品を漂わせています。

堂内に安置される本尊の木造阿弥陀如来坐像は、上品上生(しょうほんしょうしょう)印を結んで端正な尊容を示す、平安時代後期の秀作。
国の重要文化財にも指定されています。

大堂には極楽浄土などの壁画(こちらも国の重要文化財)も描かれ、平安時代の人々の信仰の深さがうかがえます。

天正年間(1573年〜1592年)、キリシタン大名・大友宗麟の時代に、多くの寺が破壊されましたが、富貴寺大堂は難を逃れ、奇跡的に平安時代の阿弥陀堂の姿を今に伝えているのです。

梵字が刻まれた仁聞石、鎌倉時代の笠塔婆5基、室町時代の国東塔などの残る境内は国の史跡となっています。

新緑、紅葉時期はとくに美しさを増し、紅葉の見頃は例年11月中旬〜12月上旬頃。

文化財保護のため、雨天時は大堂内には入場できないのでご注意を。

また、富貴寺横に、旅庵蕗薹(ふきのとう)の営業。
六郷満山巡りの基地としても絶好です。

富貴寺
名称 富貴寺/ふきじ
Fukiji Temple
所在地 大分県豊後高田市田染蕗2395
関連HP 豊後高田市公式観光サイト
ドライブで 大分空港道路杵築ICから約21.3km
駐車場 30台/無料
問い合わせ 富貴寺 TEL:0978-26-3189
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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