男池湧水群

男池湧水群

大分県由布市、黒岳(1390m)北麓、標高860m地点に湧くのが男池湧水群(おいけゆうすいぐん)。湧水量は1日2万トンと豊富で、水温も年間通じて平均12.6度と一定。阿蘇野川の源流ともなる湧水は、黒岳の伏流水が湧出するもので、カルシウム、ミネラル、炭酸ガスを適度に含み、口当たりがまろやかな水として評判。環境省の名水百選にも選定されています。

周辺にはブナ、クヌギの大木も!

大分県と熊本県にまたがり、九州本島最高峰・中岳(1791m)を含む「くじゅう連山」は、溶岩流と溶岩円頂丘(溶岩ドーム)が重なり合う急峻な火山体。
東端の黒岳は、4世紀ころに形成された溶岩円頂丘(溶岩ドーム)で、平成7年にも水蒸気爆発を起こしています。
火山体形成のかなり初期段階での溶岩流、火砕流堆積物から湧き出すのが男池湧水群。
「くじゅう連山」南側の池山水源(熊本県阿蘇郡産山村)とともに環境省の名水百選に選定されています。

男池湧水群の中心となる男池(おいけ)には、休日には多くの人がポリタンク持参で訪れています(清掃協力金が必要)。
クヌギやブナ、ケヤキ、カエデ類を主体とする原生林に囲まれた湧水群は、阿蘇くじゅう国立公園内にあり、全長1.4kmの自然散策路も整備。

くじゅう連山・黒岳登山口にもなっているほか(例年、GWに男池駐車場で、登山者の安全を祈願する『黒岳山開き』が開催されています)、徒歩15分ほどの下流にある「名水の滝」まで散策も可能です。
ブナの大木へは、男池から黒岳登山道を徒歩35分(男池駐車場から徒歩40分)。

また、珍しい天然炭酸水が湧き出ている白水鉱泉(しらみずこうせん)にも近いので、時間が許せば寄り道を。

大分県内で環境省の名水百選に選定されるのは、男池湧水群のほか、竹田湧水群、白山川(白山渓谷)があります。

男池湧水群
名称 男池湧水群/おいけゆうすいぐん
所在地 大分県由布市庄内町阿蘇野
関連HP 由布市公式ホームページ
電車・バスで JR久大本線天神山駅からタクシーで40分
ドライブで 大分自動車道九重ICから約23.8km
駐車場 黒岳男池駐車場(200台/無料)
問い合わせ 由布市庄内地域振興課 TEL:097-582-1113
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
白山渓谷/全国名水百選「白山川」

白山渓谷/全国名水百選「白山川」

傾山(かたむきやま)に源を発する大分県豊後大野市の清流・白山川(正式には中津無礼川、奥畑川の総称)の渓谷が白山渓谷。全国名水百選「白山川」や水の郷百選にも選定。渓谷内には、鬼が断崖をくり抜いたと伝えられる「ほげ岩」などの景勝があります。ほげ

河宇田湧水

河宇田湧水(竹田湧水群)

大分県竹田市にある竹田湧水群のひとつが河宇田湧水(かわうだゆうすい)。祖母・阿蘇・久住山系を水源とした、1日6〜7万トンともいわれる水量豊富な伏流水で、竹田湧水群のひとつ。「九州一の名水」と称されています。竹田湧水群として環境省の名水百選、

平治岳

平治岳

大分県竹田市、標高1791mの中岳、主峰の久住山など1700m級の山並みが続く火山群がくじゅう連山。国の天然記念物に指定されるミヤマキリシマの群落が美しい標高1643.0mの平治岳(ひいじだけ)は、5月下旬から6月中旬の開花期ともなると、登

御前岳湧水

御前岳湧水

大分県日田市、シオジ原生林・御前岳登山口にある清冽な湧水が、御前岳湧水。大分県日田市と福岡県八女市の県境にまたがる標高1209mの御前岳(権現岳)。その中腹、標高900mほどに位置するのが、筑後川の源流となる御前岳湧水(ごぜんだけゆうすい)

白水鉱泉

白水鉱泉

大分県由布市庄内町、「ぐるっとくじゅう周遊道路」(全長70km)を形成する大分県道621号(田野庄内線)沿い、くじゅう連山の東端にある黒岳北麓に湧く天然炭酸水の水源が、白水鉱泉(しらみずこうせん)。広大な敷地内に4ヶ所の飲泉所(水汲みスポッ

黒岳原生林

黒岳原生林

大分県由布市庄内町、環境省の名水百選に選定される男池湧水群(おいけゆうすいぐん)の周辺に広がるのが黒岳原生林。黒岳(高塚山1587m)の北麓に広がる原生林で、駐車場側の男池・黒岳登山口から男池を経て名水の滝まで、川沿いに男池名水の滝遊歩道が

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ