北に利根川が流れる埼玉県羽生市(はにゅうし)は「水郷のまち」。羽生水郷公園の中心施設が「さいたま水族館」で、埼玉県に棲息する87種の魚のうち、展示可能な70種を中心に淡水魚と水生生物を展示しています。荒川の上流部、中流部、下流部に生息する魚の展示がメインとなっています。
海なし県の埼玉だけに淡水魚だけの水族館
本館、コイ池、チョウザメ池、ティラピア池、コツメカワウソを展示するカワウソの渓流などがあり、本館では秩父山系を源とする全長200kmに及ぶ荒川を上流から河口に渡って再現する形で展示、そこに棲む生物の生態や特徴をわかりやすく解説しています。
冷たい水が流れる上流部分(実際の荒川では、源流から秩父市付近まで)ではヤマメ、ニジマス、オオサンショウウオなど冷水を好む魚を展示。
川が蛇行し始める中流部分(秩父市から熊谷市付近まで)にはウグイ、オイカワやカワムツが泳いでいます。
川幅が広くなり、ゆったりと流れる下流部分(熊谷付近から東京湾まで)は、コイやフナ、アオウオ、ソウギョなどを飼育展示。
希少淡水魚のコーナーでは、都市開発などで生息場所が奪われ、生息数が少なくなった国の天然記念物ミヤコタナゴや希少生物で埼玉県の魚でもあるムサシトミヨ、メダカなど珍しい魚を観察することができます。
ミヤコタナゴは、コイ科の淡水魚で明治42年に東京、小石川植物園内の池で発見されたことがミヤコという名の由来。
かつては関東一円にごく普通に生息、狭山丘陵を水源とする柳瀬川、荒川水系の田んぼなどに生息していました。
現在では『環境省』のレッドリストでは「絶滅危惧IA類」で、ほぼ絶滅といわれています。
周辺は食虫植物の「ムジナモ自生地」を含んだ羽生水郷公園として整備され美しい水生植物を見ることも可能。
また、あまり知られていませんが埼玉県は全国3位のキンギョの生産地ということで、30種を越える品種が飼育されています。
水生昆虫としては、タガメやゲンゴロウ、ミズカマキリ、ヤゴなどを展示。
普段、目にすることのできない昆虫類も子どもたちには人気です。
毎週土曜日には水族館の裏側を見学できる「探検ツアー」も開催。午前1回、午後1回で先着20名が参加可能。
オリジナルグッズなどを販売する「さい水ショップ」も併設。
さいたま水族館 | |
名称 | さいたま水族館/さいたますいぞくかん |
所在地 | 埼玉県羽生市三田ヶ谷宝蔵寺751-1 |
関連HP | 羽生水郷公園(さいたま水族館)公式ホームページ |
電車・バスで | 東武伊勢崎線羽生駅、または、加須駅からタクシーで15分。羽生駅から平日は市内循環バス羽生福祉バス(有料)を利用可能、4月~11月の特定期日のみ無料直通バス運行 |
ドライブで | 東北自動車道羽生ICから約3km |
駐車場 | 650台/無料 |
問い合わせ | さいたま水族館 TEL:048-565-1010/FAX:048-565-2768 |
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