法善寺のシダレザクラ

埼玉県秩父郡長瀞町を走る埼玉県道82号（長瀞玉淀自然公園線）にある桜の名所が、法善寺のシダレザクラ。「長瀞の桜」は、荒川の西岸沿い、北桜通り（長瀞駅〜高砂橋の4km）の桜並木が有名ですが、高砂橋を渡った対岸の法善寺には、4月上旬ころにシダレザクラが見頃を迎えます。

長瀞町の天然記念物に指定されるシダレザクラ

秋の七草を愛でる「長瀞七草寺」（洞昌院・萩、道光寺・尾花、遍照寺・葛、不動寺・撫子、真性寺・女郎花、法善寺・藤袴、多宝寺・桔梗）のひとつ法善寺は、藤袴（フジバカマ）の寺ですが、春のシダレザクラも見事。
長瀞町の天然記念物に指定される「与楽の地蔵ざくら」、「弥陀のさくら」という2本のシダレザクラが咲きます。

本尊の阿弥陀如来に由来する名の枝張は「弥陀のさくら」は、枝張が東西16m、南北12mという巨木です。
「与楽の地蔵ざくら」は、12m四方という枝張りが、「抜苦与楽」の文字が刻まれた地蔵尊にかかることが名の由来。
長瀞町で天然記念物に指定される桜は、この2本だけです（指定名称「法善寺のしだれ桜」）。

秩父エリアのシダレザクラは、秩父市の清雲寺のシダレザクラ、円通寺のシダレザクラが有名。

清雲寺のシダレザクラ

秩父市荒川地区の岩松山清雲寺（臨済宗建長寺派）に咲く、樹高15m、幹回り3m、樹齢600年のエドヒガンの巨木が清雲寺のシダレザクラ。応永27年（1420年）、清雲寺創建の際、楳峯香禅師（ばいほうこうぜんじ）が植えたと伝えられる古木で、埼玉県

円通寺のシダレザクラ

秩父市荒川地区の曹洞宗の寺、自由山円通寺の境内に咲く樹高10m、幹回り2.5m、樹齢200年のエドビガンの古木が円通寺のシダレザクラ。室町時代中期以前は清泉寺（秩父市下吉田）の末寺だったこともあり、清雲寺の桜（樹齢600年）の子を移植したと