滋賀県彦根市の佐和山山麓にある臨済宗の寺が龍潭寺(りょうたんじ)。井伊氏の始祖、藤原共保(ふじわらのともやす)以来の井伊家の菩提寺で、井伊家発祥の地である遠州井伊谷(いいのや=現在の浜松市北区引佐町井伊谷)から井伊直政が佐和山城主になったのを機に、昊天宗建(こうてんそうけん)が彦根に創建。
遠州から移された彦根藩主・井伊家の菩提寺
徳川四天王の一人、井伊直政は、慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦い後、石田三成の居城だった佐和山城に入城、初代彦根藩主となっています。
佐和山城は中世的な山城で不便なため、彦根城を築城しますが、井伊直政は関ヶ原の戦いの鉄砲傷が元で、慶長7年2月1日(1602年3月24日)に没しています。
井伊直政の死後、昊天宗建は遺命により佐和山に豪徳庵を建てていますが、元和元年(1615年)、故郷の遠州井伊谷と同じ龍潭寺を彦根に創建(故郷にも名庭で知られる龍潭寺、井伊家墓所があります)。
江戸時代初期に建立された方丈は、彦根にある数少ない方丈建築で、方丈襖絵56面は、芭蕉十哲のひとり、森川許六(もりかわきょりょく)によって描かれたもの。
境内の2つの庭園は、ともに開山の昊天(こうてん)禅師の作。
「ふだらくの庭」と呼ばれる方丈南庭は、一面に白砂が敷かれ、観音霊場・補陀落山(ふだらくせん)を表しています。
書院東庭は「蓬莱池泉庭」と呼ばれ、山を背景に大きな池が横たわる池泉鑑賞式庭園。
4月1日・2日に『だるま祭』が、4月中旬~4月下旬には、苔むした庭に咲く見事な枝垂桜と、50本のソメイヨシノを愛でることができます。
井伊直弼(いいなおすけ)や小堀遠州が茶の湯を楽しんだという茶室「飄々庵」(ひょうひょうあん)は、佐和山城の城門を再生したものと伝えられています。
龍潭寺は、佐和山城への登城口で、境内を通り、佐和山城へ登る仕組み(閉門時間には登城できません)。
取材・画像協力/(公社)びわこビジターズビューロー、滋賀県、彦根市
龍潭寺 | |
名称 | 龍潭寺/りょうたんじ |
所在地 | 滋賀県彦根市古沢町1104 |
関連HP | 彦根観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR彦根駅から徒歩20分 |
ドライブで | 名神高速道路彦根ICから約4km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | 龍潭寺 TEL:0749-22-2777 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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