滋賀県近江八幡市、近江八幡市八幡伝統的建造物群保存地区に選定される新町通りに建つ西川家は近江八幡屈指の豪商。重要文化財に指定される商家は3代目の西川利右衛門が宝永3年(1706年)に建てたもので、近江八幡市立資料館・旧西川家住宅として公開されています。
国の重要文化財となった西川利右衛門邸
西川家は屋号を「大文字屋」と称して蚊帳(かや)や畳表(たたみおもて)を商い、江戸、大坂、京に店を構えていました。
家訓は「先義後利栄・好富施其徳」(義理人情を第一とし、利益追求を後回しにすることが商売繁盛となり、得られた富に見合った人間形成を行なえ)というもの。
旧西川家住宅は、突き出した座敷玄関を持っているのが特徴で、江戸時代から京、大坂に大店(おおだな)を営んだ八幡商人は、広告塔の役を果たす屋敷の「表」を重視し、関東の地方都市に小規模ながら多数の店を展開した日野商人の屋敷は、表側はその財を誇示することはなく、奥座敷にお金をかけたという「八幡表に日野裏」という言葉がよくわかります(日野商人の山中兵右衛門邸を再生した「近江日野商人館」との比較が可能)。
昭和5年に後継者が無いままに11代目が亡くなり西川家は廃絶していますが、往時の繁栄を留めた屋敷と家訓は今に近江商人の気概と生活ぶりを伝えています。
近江八幡では、近江商人の商家として西川利右衛門邸(近江八幡市立資料館・旧西川家住宅)のほかに、旧伴家住宅(八幡教育会館)、西川庄六邸、森五郎兵衞邸、中村四郎兵衞邸、野間清六邸などが現存しています。
近江八幡市立資料館・旧西川家住宅 | |
名称 | 近江八幡市立資料館・旧西川家住宅/おうみはちまんしりつしりょうかん・きゅうにしかわけじゅうたく |
所在地 | 滋賀県近江八幡市新町2-22 |
関連HP | 近江八幡市公式ホームページ |
電車・バスで | JR近江八幡駅から近江鉄道バスで小幡町資料館前下車、徒歩すぐ |
ドライブで | 名神高速道路竜王IC、蒲生スマートICから約12km |
駐車場 | 5台/無料 |
問い合わせ | 近江八幡市立資料館・旧西川家住宅 TEL:0748-32-7048/FAX:0748-32-7051 |
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