乙女ヶ池

滋賀県高島市にある琵琶湖の内湖が乙女ヶ池。かつて表の湖(琵琶湖)に対して、ウラウミ、セドウミ(セド=背戸)などと呼ばれ、万葉の時代には「香取の海」と呼ばれた琵琶湖の入江でした。戦国時代には織田信長の命により築かれた大溝城の外濠として機能しています。昭和30年代、淡水真珠の養殖場として利用され、乙女ヶ池と命名。

『万葉集』にも詠まれた風光明媚な入江は、今は琵琶湖の内湖に

乙女ヶ池
乙女ヶ池

面積8.6ha、平均水深1.6mの乙女ヶ池は、平成25年放送のNHK朝の連続ドラマ小説『ごちそうさん』のロケ地としても使われ、主人公の卯野め以子(杏)、西門悠太郎(東出昌大)が結婚を誓ったのが太鼓橋の上ということで、最近では縁結びのパワースポットとしてカップルにも注目されています。

歴史的には、天正7年(1579年)、明智光秀が縄張りし、津田信澄(つだのぶずみ=織田信長の甥)が築城した大溝城(現・近江高島駅の東側)は、外濠に利用しています。

歴史をさらに遡れば、天平宝字8年(764年)、藤原仲麻呂の乱(ふじわらのなかまろのらん=恵美押勝の乱/えみのおしかつのらん)で、孝謙太上天皇・道鏡と対立した藤原仲麻呂(恵美押勝)が挙兵に失敗し、捕らえられ斬罪されたと伝えられる「勝野の鬼江」もこの乙女ヶ池周辺だったと推測されています。

『万葉集』に登場の乙女ヶ池(香取の海)は、「大船の 香取の海に 碇おろし 如何なる人か 物思はざらむ」(巻11-2436)、「何処にか 舟乗りしけむ 高島の 香取の浦ゆ 漕ぎ出来る船」(巻7-1172)の2首が池の畔に石碑となって刻まれています。

乙女ヶ池
乙女ヶ池
名称 乙女ヶ池/おとめがいけ
所在地 滋賀県高島市勝野3061-1
関連HP びわ湖高島観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR近江高島駅から徒歩5分
ドライブで 湖西道路真野ICから約24km
駐車場 10台/無料
問い合わせ びわ湖高島観光協会 TEL:0740-33-7101/FAX:0740-33-7105
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
打下古墳

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2018年9月7日

 

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