大津閘門

大津閘門

滋賀県大津市三井寺町、琵琶湖疏水(琵琶湖第1疏水)にある閘門が、大津閘門(おおつこうもん)。琵琶湖の水位は、琵琶湖疏水の水位よりも高いため、舟の通航を確保するため、パナマ運河同様に閘門を築いています。日本遺産「琵琶湖疏水」の構成資産になっています。

琵琶湖疏水に舟運を確保するために築かれた歴史ある閘門

大津閘門

琵琶湖疏水は、東京奠都(とうきょうてんと)で衰退する京都の活性化、産業の近代化を目的に、琵琶湖の湖水を疎水で通水し、発電や舟運に利用しようという明治時代の国家的な大規模プロジェクトで、明治18年に着工、明治23年に第一疎水が完成しています。

大津から京都を経て大阪までの舟運が誕生していますが、その最初の難関が、琵琶湖と疎水の水位差(1.5m)で、日本初のレンガ造りの本格的閘門として明治22年に完成しています。
パナマ運河と同様に、閘室に舟を入れて水位を調整し、舟運を確保するもので、日本人の設計・施工による日本最古の洋式閘門。
現在は鉄製の門ですが、往時は木製(檜)でした。

日本最古の近代閘門である明治13年築の石井閘門(宮城県石巻市/野蒜築港事業の代表的遺構として国の重要文化財に指定)に次ぐ歴史を有しています。
現役で稼働し、令和5年の春には閘門開閉自動化工事も終了し、びわ湖疏水船も門を自由に通過できるようになっています。
琵琶湖疏水に架かる北国橋から正面に見学可能。

大津閘門
名称 大津閘門/おおつこうもん
所在地 滋賀県大津市三井寺町7-32
電車・バスで 京阪電車三井寺駅から徒歩3分
ドライブで 名神高速道路京都東ICから約5km
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
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