訪日外国人旅行者に大人気の秘境路線バスは、客貨混載!

四国交通バス祖谷線

日本三大秘境に数えられる平家落人伝説の残る祖谷(いや/徳島県三好市)。阿波池田バスターミナル~大歩危駅前~かずら橋~久保を結ぶ、四国交通バス祖谷線は、訪日外国人旅行者に大人気の路線バス。秘境走る絶景バス路線ですが、客貨混載(きゃくかこんさい)で、貨物輸送も行なわれています。

大歩危峡駅〜かずら橋〜ホテル祖谷温泉は人気の路線

四国交通バス祖谷線

四国交通バス祖谷線(阿波池田バスターミナル~大歩危駅前~かずら橋~久保)は、「日本一過酷なバス路線」とも称される漆川線(しつかわせん)に比べれば、道幅はそこまで隘路ではありませんが、川底からかなり離れた高所を走り、車窓から祖谷渓を満喫でき、それがSNSで世界中に発信され、今では大歩危駅前にこのバスに乗る人の行列ができるまでに。

1日7往復運転されていますが3往復は大歩危峡〜大歩危峡駅〜かずら橋〜ホテル祖谷温泉の観光路線。
訪日外国人旅行者も大興奮の秘境絶景路線バスになっています。

徳島県三好市の西祖谷・東祖谷地区は、この20年間で人口が約56%減少し、過疎化が進行。
高齢者を中心とした山間地域の住民にとって、通院や買い物などに利用する路線バスは生活するうえで欠かせないインフラで、高齢化が顕著になる中、路線バスのネットワークを維持することは、地域における重要な課題となっています。

この祖谷線もかつては廃止の危機にありましたが、今では訪日外国人旅行者に支えられるバス路線に変身。
2017年11月にスタートした客貨混載のバスは、ヤマト運輸(ヤマトホールディングス傘下)と提携し、祖谷線に使われるバスの座席の一部を荷台スペースに改造、ヤマト運輸のSD(セールスドライバー=営業を行ない、サービスを提供するドライバー)が、西祖谷地区と東祖谷地区へ届ける荷物を、四国交通本社でバスに積み込み、西祖谷中学校前バス停と和田上バス停で、各地域を担当するSDに引き渡すもの。

全便ではなく、一部の便だけですが、「地域全体を明るい未来へつなげたい」という思いを込めて「つながる未来バス」と名付けられ、客貨混載専用のバスの表示もあります。

四国交通バスではバスファンの間では漆川線(阿波池田バスターミナル~中西~白地城址~中西~三縄駅前~漆川八幡神社前/1日6往復)が有名で、「この道がイヤと言って辞めた運転手が何人もいる」というほどの過酷な路線。
対向車と遭遇するとバス側が200mも下がることもありますが、「人間より猿やイノシシの方が多い」と地元の人が笑う過疎地への貴重な足となっています。

四国交通バス祖谷線
訪日外国人旅行者に大人気の秘境路線バスは、客貨混載!
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

祖谷のかずら橋

徳島県三好市、吉野川の支流、祖谷川(いやがわ)に架かる祖谷のかずら橋は、長さ45m、幅2mのシラクチカズラで作られた吊り橋。山梨県大月市の桂川に架かる猿橋、山口県岩国市の錦川に架かる錦帯橋に並び「日本三奇橋」のひとつ。橋を渡るために訪れる人

大歩危

徳島県三好市を流れる吉野川中流域の奇勝、大歩危(おおぼけ)、小歩危(こぼけ)。歩危については、山などの険しい場所を表す「ほき」という言葉が転じたとか、大股で歩いても小股で歩いても危険な所という意味で名付けられたなどの由来があります。大歩危峡

祖谷渓温泉ホテル秘境の湯

祖谷渓温泉ホテル秘境の湯

徳島県三好市西祖谷山村、祖谷渓にある人気の宿泊施設が、祖谷渓温泉ホテル秘境の湯。阿波の青石を敷き詰めた大浴場と露天風呂には日帰り入浴も可能。泉質は炭酸水素塩泉で、神経痛、リュウマチ、腰痛、冷え性、皮膚炎などに効能があり肌がすべすべになります

 

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