稲佐の浜

「国譲り神話」の聖地として伝えられるのが出雲市大社町の稲佐の浜。『古事記』にも神々により国譲りの話し合いが行なわれた場所と記されています。今も旧暦の10月10日(新暦の11月14日頃)、夜7時から出雲に集まる神々を迎える『神迎祭』が行なわれています。日本海に沈む夕日の絶景エリア。

日本遺産「日が沈む聖地出雲」の構成要素

この稲佐の浜から東へ1kmほどに鎮座する出雲大社は、『日本書紀』では「天日隅宮」と記されています。
その名称から、この地がかつて日が沈む聖地として認識されていたことがうかがえます。

13.5kmに及ぶ砂浜は、日本遺産「日が沈む聖地出雲~神が創り出した地の夕日を巡る~」のメインとなる構成要素になっています。

稲佐の浜は、『古事記』には「伊那佐の小濱」、『日本書紀』には「五十田狭の小汀」と記される「国譲り神話」の舞台。
建御雷神(たけみかづちのかみ)と天鳥船神(あめのとりふねのかみ)は、稲佐の浜に降臨し、十掬剣(とつかのつるぎ)を抜いて逆さまに立て、大国主神(おおくにぬしのかみ)にこの国を譲るように迫ります。
大国主神は、息子である事代主神(ことしろぬしのかみ)に訊ねるように伝え、建御雷神と天鳥船神は、地蔵崎(美保岬)で魚釣りをする事代主神のもとへと向かいますーこれが「国譲り神話」に登場する稲佐の浜の概略。
屏風岩の岩陰は、大国主神と建御雷神が国譲りの協議を行なった地と伝えられています。

『出雲国風土記』に記載された「国引き神話」では、八束水臣津野命(やつかみずおみつぬのみこと)が「三身の綱」を使って大地を引き寄せますが、志羅紀の三埼(しらぎのみさき)を手繰り寄せた綱が薗の長浜(稲佐の浜)ということになっています。

稲佐の浜の中心にある弁天島は、かつてはその名の通り弁財天を祀っていましたが、現在では海神である豊玉毘古命(とよたまひこのみこと)を祀っています。

「日本の渚百選」にも選定され、汀線300m稲佐の浜海水浴場は、夏(例年は7月20日〜8月31日に開設)は海水浴場として賑わいをみせます。

稲佐の浜
名称 稲佐の浜/いなさのはま
所在地 島根県出雲市大社町杵築北稲佐
関連HP 出雲観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR出雲市駅から一畑バス日御碕行きで28分、稲佐浜下車、すぐ
ドライブで 松江自動車道出雲ICから約10.3km
駐車場 20台/無料
問い合わせ 出雲観光協会 TEL:0853-53-2112/FAX:0853-53-5856
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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