戦国時代後期から江戸時代前期に最盛期を迎えた石見銀山(いわみぎんざん)。「石見銀山遺跡とその文化的景観」として平成19年7月には世界文化遺産にも登録されていますが、その中心となった鉱山町が大森町。石見銀山は大森銀山とも呼ばれ、大森銀山地区の町並みは、大田市大森銀山伝統的建造物群保存地区に指定されています。
石見銀山の文化的景観の中心となる鉱山町
大森町一帯と多くの銀鉱を算出した仙ノ山(せんのやま)と要害山一帯が銀山跡で最盛期には20万人が暮らしたという鉱山町。
鉱山町として重要伝統的建造物群保存地区に選定されたのが大森町です。
17世紀には世界有数の銀山だった銀山遺跡は、大久保間歩、釜屋間歩、新切間歩、福神山間歩、龍源寺間歩、新横相間歩、倉本間歩、代官所跡、山城跡などが残されていますが、大森町には採掘現場で鉱山町だった銀山地区と政治・経済的な中心だった大森地区とがあり、桜橋から坂根口番所跡付近まで南北4.5km、東西数百m、32.8haという広大な範囲にわたって歴史的な景観と伝統的建造物群が残されています。
龍源寺間歩に近い佐毘売山神社(さひめやまじんじゃ/世界遺産の構成資産)は、銀山関係者の信仰を集めた古社で国の史跡に指定。
世界遺産の構成資産となっている大森代官所跡(国の史跡)には、明治35年築の旧邇摩郡役所庁舎を再生した石見銀山資料館が建っています。
やはり世界遺産の構成資産の重要文化財熊谷家住宅は、美しい石州瓦の主屋と蔵5棟が現存しています。
五百羅漢で知られる羅漢寺(らかんじ)も世界遺産の構成資産で、大森地区を起点にした間歩群の見学が、一般的な石見銀山の見学コースとなっています。
また、銀の積出港だった温泉津(ゆのつ)地区の町並みは、港町・温泉町として平成16年に重要伝統的建造物群保存地区(港町・鉱山町)に選定されています。
大田市大森銀山伝統的建造物群保存地区 | |
名称 | 大田市大森銀山伝統的建造物群保存地区/おおだしおおもりぎんざんでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく |
所在地 | 島根県大田市大森町 |
電車・バスで | JR大田市駅から石見交通バス川本線(世界遺産センター行き・大森行き)で26分、大森代官所跡下車 |
ドライブで | 山陰自動車道(仁摩温泉津道路)仁摩・石見銀山ICから約7.8kmで世界遺産センター |
駐車場 | 交通規制のため世界遺産センター駐車場(石見銀山駐車場400台/無料)を利用し、路線バスで大森バス停へ |
問い合わせ | 大田市石見銀山課 TEL:0854-82-1600 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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