肥前浜宿・浜郵便局跡(八宿公民館)

肥前浜宿・浜郵便局跡(八宿公民館)

佐賀県鹿島市、メインストリートが酒蔵通りと呼ばれる肥前浜宿(八本木宿)西端に位置するのが肥前浜宿・浜郵便局跡(八宿公民館)。現在は八宿地区の公民館として再生利用されていますが、もとは昭和12年、当時の浜郵便局として建てられたもので、昭和50年まで現役の郵便局として稼働。

酒蔵通りには珍しい擬洋風建築はかつての郵便局

そもそも明治初期に始まる郵便制度は、江戸時代の宿駅制度の発展系であり、その宿駅の中心的役割を果したのが、人足や馬、飛脚などの調達手配を行なった継場(問屋場)。
郵便局跡に隣接して継場があるのは、そんな歴史的背景があるから。

江戸時代の継場は、運送・通信業務を既に担っており、そのノウハウも蓄積されていたというわけなのです。
明治18年の浜郵便局開業時は、実はこの元継場で引き続き逓信業務(郵便、通信)を請け負い、それが問屋の副業にもなっていました。
その後、隣に郵便局を新築しましたが、当初は電話交換業務も兼ね、交換手から手渡された受話器を、建物の外で受け取ることができるようにした専用の小窓も現存しています。

ペンキが塗られた下見板貼りの建物は、当世流行の擬洋風建築(アーリーアメリカン調)。
当時の大工棟梁が、見様見真似で建てた洋風建築のため、アーチ型の玄関ポーチが付き、瓦屋根の棟端にはまたぎ瓦(鬼瓦)を載せるという、なんとも不思議な和洋折衷の建物になっています。
平成23年に修復工事が行なわれ、往時の萌黄色のペイントに戻されています。

酒蔵通り一帯は、鹿島市浜中町八本木宿伝統的建造物群保存地区に選定。
浜郵便局跡(八宿公民館)に隣接して継場(街道時代の問屋場)があります。

肥前浜宿・浜郵便局跡(八宿公民館)
名称 肥前浜宿・浜郵便局跡(八宿公民館)/ひぜんはまじゅく・はまゆうびんきょくあと(はっしゅくこうみんかん)
所在地 佐賀県鹿島市浜町
電車・バスで JR肥前浜駅から徒歩6分
ドライブで 長崎自動車道武雄北方ICから約19.4km。または、嬉野ICから約17.5kmでまちなみ駐車場
駐車場 まちなみ駐車場(無料)
問い合わせ NPO法人肥前浜宿水とまちなみの会 TEL:0954-69-8004
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
肥前浜宿・継場

肥前浜宿・継場

佐賀県鹿島市、メインストリートが酒蔵通りと呼ばれる肥前浜宿(八本木宿)西端に位置するのが肥前浜宿・継場(ひぜんはまじゅくつぎば)。長崎街道多良往還に設けられた宿駅で、人馬の継立(つぎたて=乗り換え用の馬や人足の手配・荷物の振り分け業務)を行

肥前浜宿酒蔵通り(鹿島市浜中町八本木宿伝統的建造物群保存地区)

肥前浜宿酒蔵通り(鹿島市浜中町八本木宿伝統的建造物群保存地区)

佐賀県鹿島市、旧長崎街道の多良往還(多良海道)が町を貫く浜中町八本木宿。浜川左岸に位置し、右岸の浜庄津町浜金屋町(庄金地区)と並び、重要伝統的建造物群保存地区(鹿島市浜中町八本木宿伝統的建造物群保存地区)に指定されているのが肥前浜宿酒蔵通り

肥前浜宿・継場

肥前浜宿・継場

佐賀県鹿島市、メインストリートが酒蔵通りと呼ばれる肥前浜宿(八本木宿)西端に位置するのが肥前浜宿・継場(ひぜんはまじゅくつぎば)。長崎街道多良往還に設けられた宿駅で、人馬の継立(つぎたて=乗り換え用の馬や人足の手配・荷物の振り分け業務)を行

 

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