静岡県静岡市清水区三保、昭和59年4月1日に廃止された清水港線(清水駅〜三保駅、8.3km)の終着駅の跡が、国鉄清水港線三保駅跡。現在は三保ふれあい広場として整備され、清水港線を走っていた小型ディーゼル機関車とアルミナタンク車が展示され、ホームの一部が現存しています。
清水港線三保駅のホームの一部が現存
三保ふれあい広場には、多目的トイレ、水遊び場、芝生広場、児童用遊具、津波避難タワー2基などが整備されています。
津波避難タワーに上れば富士山や工場夜景を眺望可能。
国鉄清水港線は、国際貿易港として発展する清水港を背景に、大正5年7月10日、鉄道員が清水港駅まで敷設した路線で、東海道本線の貨物支線。
その後、昭和5年に清水埠頭駅まで、昭和19年に三保駅まで延伸され、昭和19年12月1日に旅客営業を開始し、三保の松原、御穂神社参拝など三保観光の玄関駅としても機能しました。
廃止直前には1日1往復(三保駅8:35着、16:14発)という状況でしたが、16:14発の列車は清水駅で東京駅行きの急行「東海4号」に接続していました。
廃止まで客車にタンク車を連結する貨客混合編成の運行が行なわれ、全線非電化でディーゼル機関車(DE10形、DE11形、DE13形)が牽引していました。
静態保存されるのは、日本軽金属が所有したアルミナタンク車(国鉄タキ8400形貨車・タキ8453、日本車輌で昭和40年製造)、15トンB型ディーゼル機関車DB152(日本車輌で昭和45年製造)。
アルミナタンク車は、日本軽金属清水工場で造られたアルミナを運搬するための貨車、ディーゼル機関車は、貨車の入れ換えに使われていたものです。
三保駅の旅客ホームの一部には、駅舎を出てホームに上がる階段も現存。
木造平屋の駅舎と駅前ロータリーがあった場所には津波避難タワーが建っています。
清水マリンパークに保存される清水港テルファー(国の登録有形文化財)は、船に積んできた木材を清水港駅で貨車に積み込むためのクレーン。
ちなみに清水駅は、JR清水駅東口広場となっているところが、かつての清水港線の清水駅です。
国鉄清水港線三保駅跡(三保ふれあい広場) | |
名称 | 国鉄清水港線三保駅跡(三保ふれあい広場)/こくてつしみずこうせんみほえきあと(みほふれあいひろば) |
所在地 | 静岡県静岡市清水区三保3562 |
電車・バスで | 静岡鉄道新清水駅からしずてつジャストライン東海大学美浦水族館行きで22分、三保ふれあい広場下車、すぐ |
ドライブで | 東名高速道路清水ICから約10km |
駐車場 | なし |
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