「絶景の秘境ローカル線」と称されるのがJR東日本の只見線(ただみせん)。会津若松駅(福島県会津若松市)〜小出駅(新潟県魚沼市)を結ぶ全線非電化のローカル線で、沿線に絶景ポイントが数多いのが特徴。なかでも第一只見川橋梁は有名な絶景スポットですが、絶景を生み出すにはワケがあります。
鉄道橋唯一のスパンドレル・ブレースド・バランスドアーチ

只見線沿線には、本堂の裏側に只見線の線路が走る「圓満山月光寺」(会津柳津駅から徒歩15分)、「第一只見川橋梁」(会津宮下駅から徒歩1時間)、「第二只見川橋梁」(会津西方駅から徒歩5分)、アーチ橋3つを一度に重ねて見ることができる「宮下アーチ三兄弟」(会津宮下駅から徒歩5分)、「第四只見川橋梁」(会津水沼駅から徒歩8分)など、絶景スポットが数多くあり、加えて車窓からも絶景の連続で、「絶景の秘境ローカル線」という代名詞にもうなづけます。
沿線には秘湯も数多く、鉄道ファンだけでなく、温泉ファンも注目の路線。
その意味では「絶景の秘境&秘湯ローカル線」といえるかもしれません。
第一只見川橋梁(福島県大沼郡三島町)は無風時には鉄橋をわたるディゼルカーが、川面に移る水鏡も有名ですが、水面から川霧が立ち橋梁を包むシーンもまさに撮影者が感涙する時。
橋自体は昭和13年に完成したレトロなもので、鉄道橋としては珍しいトラス構造のアーチ橋。
令和3年、17施設からなる「只見線鉄道施設群」のひとつとして土木学会選奨土木遺産に認定されていますが、汽車製造製の橋ですが、開業当初から供用されているトラス構造のアーチ橋(スパンドレル・ブレースド・バランスドアーチ)としては現存唯一という貴重なもの。
スパンドレル・ブレースド・バランスドアーチは、優美なアーチ型が特徴的な橋梁。
アーチにトラス構造を組み合わせることで、橋脚を設けずとも、120mもの川幅またぐことが可能で、橋脚がないアーチのため、水鏡になった際に美しい姿が生まれるのです。
会津宮下駅から道の駅尾瀬街道みしま宿まで3.5km、徒歩45分、さらに10分以上歩くので(最後は尾根歩きとなります)、真夏や厳冬期は少し厳しいアプローチです。
会津宮下駅近くの三島町観光交流舘「からんころん」でレンタサイクルを借りるのがおすすめ(冬期と月曜は利用不可)。

「絶景の秘境ローカル線」随一の絶景! 第一只見川橋梁はなぜ絶景!? | |
名称 | 第一只見川橋梁/だいいちただみがわきょうりょう |
所在地 | 福島県大沼郡三島町桧原〜西方 |
電車・バスで | JR会津宮下駅から徒歩40分 |
ドライブで | 磐越自動車道会津坂下ICから約15km |
駐車場 | 道の駅尾瀬街道みしま宿(50台/無料)を利用 |
問い合わせ | 三島町観光協会 TEL:0241-48-5000/FAX:0241-42-7072 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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