新治神社『たいまつ祭り』|黒部市

富山県黒部市生地にある古社、新治神社(にいはるじんじゃ)で毎年10月26日・27日、『たいまつ祭り』(秋季大祭)が行なわれます。境内に敷き詰めた約400本の松明の火を蹴散らし神輿を担いだ厄年の男たちが参道を駆け抜ける勇壮な祭り。10月26日22:00〜0:00に行なわれるので、見学には周辺に宿泊が必要です。

26日の深夜がクライマックスで、神輿が松明の焚かれる宮入

神輿の到着を松明を焚いて出迎えます

新治神社の社伝によれば、享徳3年(1454年)8月25日の夜半、急に暴風となり、遭嵐に遭った漁船が、神社近くに見えた「御神火」(天に届くほどの火柱)を頼りに生還、これは新治神社のご神徳によるものと秋の祭礼で松明(たいまつ)を燃やすようになったのが由来とのこと。

毎年10月26日・27日の2日間にわたって執り行なわれますが、26日深夜がクライマックス(深夜0:00過ぎ火渡り)。
10月26日の20:00頃から新治神社の鳥居前で松明約400本に火を付け、神様を待ちます。
新治神社の神様が鎮座する神輿は、恵比寿、大黒の2台の屋形船を先頭にして、町内数台の屋形船とともに町内を巡行。
燃えさかる松明を分けて道を作り、厄年の若者に担がれた神社神輿は「オタッチョー」の勇ましいかけ声で燃え盛る松明の中を一気に通り抜けます。
これがいわゆる年男が火渡りをしての厄払い、そして漁の安全と大漁祈願です。

ちなみに新治神社は天智天皇の御代の創建という古社。
『三代実録』に元慶七年(883年)十二月二十八日、「越中国正六位上新治神」に神階従五位下を授けられたとあり、中世には八幡大菩薩、新治八幡宮として尊崇されました。
かつての社地は西側1100mほどの位置だったといい、平安時代末期の文治地震により、水没、鎌倉時代に現社地に遷座したと伝わっています。

恵比寿、大黒の2台の屋形を先頭にして、町内を巡行
新治神社『たいまつ祭り』
開催日10月26日〜10月27日
メインは10月26日22:00〜0:00
所在地富山県黒部市生地山新660
場所新治神社
電車・バスであいの風とやま鉄道生地駅から徒歩20分
ドライブで北陸自動車道黒部ICから約8km
駐車場黒部市コミュニティセンター駐車場(無料)を利用
問い合わせ黒部市コミュニティセンター TEL:0765-57-1011
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
海底に沈んだ新治神社

新治神社(黒部市)は、平安時代に海底に沈んだ新治村から遷座した!?

富山県黒部市生地にある新治神社(にいはるじんじゃ)。天智天皇の御代の創建と伝えられる古社ですが、もともとの鎮座地である新治村(にいはりむら)は、元暦2年7月9日(1185年8月13日)に発生した文治地震(ぶんじじしん)の津波によって海底に沈

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