2025年4月15日(火)、日本最高所の電気バス、運転開始!

立山トンネル電気バス

2025年4月15日(火)、立山黒部アルペンルートが全線開通します。それに合わせて、最高所の室堂ターミナル(標高2450m)と、黒部湖側の大観峰(だいかんぼう/2316m)を結び、立山トンネルを走る電気バスが開業。昨年まではトロリーバスだったもので、「日本最高所の電気バス」が誕生します。

2024年11月30日にトロリーバスが引退

正式名称は「立山トンネル電気バス」。
昨年までは「立山トンネルトロリーバス」で日本で唯一のトロリーバスでしたが、老朽化で部品の調達もままならなかったため、電気バスに転換したもの。
運用される8台すべてが異なるラッピングデザインの車体というのも売りになっています。

複数台が連なって運転され、トンネル中央部ですれ違いが行なわれるため、最後尾のバスであることを示す「最後尾車標識灯」を付けていますが、これはトロリーバス時代を踏襲したもの。

トロリーバスは、無軌条電車で法律的には鉄道の扱い。
2024年11月30日にトロリーバスが引退したことを受け、室堂ターミナルは日本最高所の駅ではなくなり、ターミナルの駅そばも、日本最高所の駅そばの地位を失っています。

ロープウェイは鉄道事業法で運営されているので、広い意味での鉄道と考えれば、大観峰駅が日本最高所の「駅」となりますが、厳密には索道(さくどう)です。

電気バスは、リン酸鉄リチウムイオンのバッテリーを内蔵、モーターで後ろの車輪を動かして走行。
冷房起動時にも240kmほど走れるとのこと。
1台の乗車定員は80名ですが、座席は跳ね上げ席(4席)を含め26席しかありません。

関電トンネルを走る電気バスは、日野自動車の「ブルーリボン」がベースで、EV・水素・天然ガスなどの車両に対応する開発企業「フラットフィールド」がEVに仕上げたものですが、立山トンネル電気バスは、中国BYDの「K8 2.0」。
2022年5月10日に発売が開始された車両で、全国各地で走行する実績があり、国土交通省の「標準仕様ノンステップバス認定」を海外メーカーとして初めて取得したバスにもなっています。

ちなみに、室堂ターミナルへの電気の供給は、中部電力が電気を供給し、関西電力の施設を経由、北陸電力が管理するという複雑なスタイルです。

立山トンネルトロリーバスバス
2024年11月30日がラストランの立山トンネルトロリーバスバス
2025年4月15日(火)、日本最高所の電気バス、運転開始!
名称 立山トンネル電気バス/たてやまとんねるでんきばす
所在地 富山県中新川郡立山町芦峅寺
関連HP 立山黒部アルペンルート公式ホームページ
電車・バスで 富山地方鉄道立山駅、または、関電トンネル電気バス扇沢駅から立山黒部アルペンルート利用
ドライブで 北陸自動車道立山ICから約25kmで立山駅駐車場、長野自動車道安曇野ICから約40kmで扇沢駐車場
駐車場 立山駅駐車場(900台/無料、混雑時は臨時駐車場を600台/無料を開設) 扇沢駐車場(350台/有料、230台/無料、混雑時は臨時駐車場を600台〜800台/有料を開設)
問い合わせ 立山黒部アルペンルート オフィシャルガイド TEL:076-432-2819
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
雪の大谷

立山黒部アルペンルート開通! 雪壁「雪の大谷」の高さは過去最大級!?

2025年4月15日(火)、立山黒部アルペンルートが全線開通します。開通時の4月15日(火)〜6月25日(水)には、最高所の室堂ターミナルへの出入口の高原バスが走る道路に、圧巻の雪壁「雪の大谷」が誕生します。昨年は、この「雪の大谷」を眺める

立山黒部アルペンルート

立山黒部アルペンルート

立山ケーブルカー、立山高原バス、立山トンネルトロリーバス、立山ロープウェイ、黒部ケーブルカー、関電トンネル電気バスを乗り継ぎ、北アルプス立山連峰、後立山連峰を横断する立山区炉ばアルペンルート。図解で、旅するポイントを解説します。立山駅(富山

室堂ターミナル

室堂ターミナル

富山県立山町の立山駅(立山ケーブル)と長野県大町市の扇沢駅(関電トンネル)を結び、北アルプスの後立山連峰(うしろたてやまれんぽう)と立山連峰を貫く山岳観光ルートが立山黒部アルペンルート。その最高所、立山(標高3015m)の山上、室堂平(標高

大観峰

大観峰

立山黒部アルペンルート途中、立山連峰の東面に位置する大観峰は標高2316mで、立山ロープウェイと立山トンネルトロリーバスの乗り換え駅にもなっています。立山連峰の大岩壁にへばりつくように建つ駅で、売店があるほか、屋上が展望台になっています(屋

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ