安房神社『例祭』|千葉県館山市

館山市大神宮に鎮座する安房神社は安房国(あわのくに=千葉県南部の旧国名)一之宮。伝承では、神話時代に阿波地方(現・徳島県)から渡ってきた忌部氏(いんべうじ=斎部氏)による創建といい、安房のルーツがここ! 祭事のうち最も重要な『例祭』は毎年8月10日に斎行されています。

安房神社神輿など神輿6基・屋台2台が出御

「浜降祭」や「磯出の神事」とも呼ばれる安房神社『例祭』。
『例祭』は、天富命(あめのとみのみこと)の安房開拓が実現して以来毎年、各地の忌部氏が相浜に集い安房神社に参拝したとする故事に因む神事。
かつては近郷9社(洲宮神社・下立松原神社・布良崎神社・日吉神社・相浜神社・犬石神社・八坂神社・熊野神社・白浜神社)から安房神社までの神輿渡御がありましたが、残念ながら今では担ぎ手不足もあって行なわれていません。

前日の8月9日には子供神輿、例祭当時8月10日には安房神社神輿など神輿6基・屋台2台が出御します。

ニッポン旅マガジンMEMO/阿波と安房の関係をうかがわせる安房神社の社伝

大同2年(807年)成立の『古語拾遺』や安房神社の社伝によれば、忌部氏遠祖の天富命(あめのとみのみこと)は、さらに良い土地を求めようと阿波の忌部(いんべ=斎部)一族を率いて東に赴き、そこに麻(あさ)や穀(かじのき)を植栽しました。
天富命が植えた麻が良く育ったのでその地を「総国(ふさのくに)」、つまり上総(かずさ)、下総(しもうさ)に分かれる前の現在の千葉県です。
阿波忌部が移住した地が安房国(あわのくに)で、まさに阿波から安房への黒潮にのった移住ということが推測できます。
安房神社は、その祖神を祀る神社というわけなのです。
ちなみに遠見岬神社(千葉県勝浦市)は、天富命の没した地と伝えられています。

安房神社
安房神社例祭
開催日時8月10日10:00〜
所在地千葉県館山市大神宮589
場所安房神社
電車・バスでJR内房線館山駅東口からJRバス神戸経由白浜行で安房神社前下車
駐車場なし
問い合わせ安房神社 TEL:0470-28-0034
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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