小田急線で見慣れない「レア列車」といえば、その筆頭は「TECHNO-INSPECTOR」(テクノインスペクター)。軌道や架線の検測を行なう総合計測車(1両)で、小田急クヤ31形電車が正式名。2004年4月に投入され、20年以上も小田急の安全走行を確保してきましたが、意外にその存在を知る人は多くはありません。
小田急の安全運行を支える「働く車両」

小田急の通勤車両では最多両数を誇る小田急3000形をベースに開発され、前面も3000形と同一なので、外見的には見慣れた雰囲気のオールステンレス車両。
3000形のLED種別・行先表示器が設置されている部分は、「検測」の表示があります。
「TECHNO-INSPECTOR」(テクノインスペクター)は、公募で命名された名で、ロイヤルブルーの帯と愛称のロゴマークが付けられています。
とくに神出鬼没というわけではなく、毎月中旬の土・日曜の2日間で全線の計測を行なっているので、単に平日に通勤通学に小田急線を利用している場合には、あまり出会うことがありません。
「TECHNO-INSPECTOR」(テクノインスペクター)自体は先頭車1両で、モーターはなく自走できないため、小田急8000形4両に連結する形で運用されています。
架線の状態はその都度確認する必要がないため、パンタグラフは下がっているときもあります。
2024年度に投入された小田急8000形のうちの1編成には、小田急では初となる架線検測装置、線路設備モニタリング装置が付けられているので、今後は、営業車両での計測により、東海道新幹線のドクターイエローのように「TECHNO-INSPECTOR」(テクノインスペクター)も引退する日が来るのだと推測できます。
小田急線で活躍する「TECHNO-INSPECTOR」(テクノインスペクター)とは!? | |
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