西ノ湖

西ノ湖

栃木県日光市、奥日光の戦場ヶ原の南西、中禅寺湖の最奥部に眠る秘湖が、西ノ湖(さいのこ)。かつては中禅寺湖の入江だった場所で、土砂の堆積で切り離されてできた遺留湖。「奥日光の湿原」の一部としてラムサール条約に登録。周囲は自然林で、シカなどが出没する自然が残されています。

湖畔にはミズナラの巨木「千手楢」も!

天応2年(782年)、日光開山の勝道上人(しょうどうしょうにん)が男体山登頂の際に発見したと伝えられる湖で、西ノ湖の西岸の西ヶ浜からは男体山を眺望。
西ノ湖に流れ込む沢はありませんが、水位の増減が激しいことで知られ、雪解けから梅雨のグリーンシーズンには並々と水を湛え、渇水期には浜が広がるという特徴があります。
ヤチダモなどの茂る湖畔林は、栃木県の第1種特別地域で、湖畔のミズナラの大木・千手楢(せんじゅなら)は、奥日光を代表する巨木です。

日光市道1002号が近くを通りますが、生態系維持のため、戦場ヶ原自然研究路の起点となる赤沼茶屋(赤沼車庫)と千手ヶ浜を結ぶ日光交通の低公害バス(日光自然博物館が例年4月〜11月に運行)を利用するか、徒歩での到達となります(西ノ湖にトイレはないので、低公害バス乗車前にトイレは済ませておくのが賢明)。
低公害バスのバス停「西の湖入口」からは徒歩20分。

徒歩で到達する場合は、竜頭の滝から中禅寺湖の北岸を歩き、千手ヶ浜に出、そこからかつては湖だった樹林帯(千手の森遊歩道)を歩いて到達、あるいは戦場ヶ原から弓張峠を越えるルートとなります。
千手ヶ浜まで中禅寺湖遊覧船、モーターボート(チャーター)を利用する手もあります。
千手ヶ浜〜西ノ湖は、千手の森遊歩道で40分。

西ノ湖
名称 西ノ湖/さいのこ
所在地 栃木県日光市中宮祠
電車・バスで JR日光駅、または東武日光駅から東武バス湯元温泉行きで赤沼下車、低公害バスに乗り換えて20分、西の湖入口下車、徒歩10分
ドライブで 日光宇都宮道路清滝ICから約21kmで赤沼駐車場、低公害バスに乗り換えて20分、西の湖入口下車、徒歩10分
駐車場 赤沼駐車場(500台/無料)
問い合わせ 日光観光協会 TEL:0288-54-2496
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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