奥多摩(青梅市)、御岳山(標高929m)の山頂に鎮座する山岳信仰の神社が武蔵御嶽神社(むさしみたけじんじゃ)。社伝によれば、創建は紀元前90年(崇神天皇7年)に武渟川別命(たけぬなかわわけのみこと=記紀に登場する四道将軍の一人)が大己貴命・少彦名命を祀ったと伝えられる古社です。明治の神仏分離までは神仏混淆の地でした。
江戸時代には蔵王権現を祀る関東一の霊山だった!
天平8年(736年)、僧・行基が蔵王権現を祀って霊山信仰が始まります。
総本社は奈良時代に役小角が厳しい修行の末、蔵王権現を感得した吉野・金峯山寺(きんぷせんじ)の蔵王堂。
山岳信仰の隆盛とともに、鎌倉時代には関東の修験(しゅげん)の中心として有力武将の信仰を集めました。
江戸時代には徳川幕府が社殿の造営や補修を行なうなど、長きにわたり武神としての信仰をされてきました。
江戸時代以前は南向きであった社殿も、改築で江戸の西の鎮護社として東向きに改められています。
江戸時代までは神仏習合(しんぶつしゅうごう)で、御嶽大権現(みたけだいごんげん=御嶽蔵王権現)と称していましたが、明治7年、神仏分離、廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)で、神社に転じています。
現在では「武蔵国を守る天空の神社」として有名
現存する幣殿・拝殿は元禄13年(1700年)、徳川5代将軍・徳川綱吉の命によって造営されたもの。
御師(おし=祈祷や宿泊の世話をする神職)によって関東一円に講も組織され、参道沿いには30もの宿坊が並び、一部は食事処を併設され、ランチに活用できます。
宝物殿には、日本三大鎧(にほんさんだいよろい)のひとつとされる鎌倉時代の武将・畠山重忠が奉納した国宝・赤糸縅大鎧(あかいとおどしのおおよろい)をはじめ、国の重要文化財に指定されている鎌倉時代の武具が展示されています。
最も大きな祭典は5月7日20:00〜8日8:00の『日の出祭』(例大祭)。
6月・7月・9月には体験修行(滝行)も行なわれています。
この「おいぬ様」(大口真神)は、近世まで御岳山に生息したオオカミのこと。
江戸時代には盗難除け、魔除けの神様として信仰されていました。
武蔵御嶽神社では神楽殿脇の大口真神社遥拝所(屋外)で、愛犬の祈願を行なっています。
御岳登山鉄道(ケーブルカー)もペット同伴OK(ペット料金が必要)なので、愛犬祈願に訪れる人も増えています。
武蔵御嶽神社 | |
名称 | 武蔵御嶽神社/むさしみたけじんじゃ |
所在地 | 東京都青梅市御岳山176 |
関連HP | 武蔵御嶽神社公式ホームページ |
電車・バスで | 御岳山ケーブルカー御岳山駅から徒歩20分 |
ドライブで | 圏央道日の出ICから約17kmで滝本駅駐車場 |
駐車場 | 滝本駅駐車場(154台/有料) |
問い合わせ | 武蔵御嶽神社 TEL:0428-78-8500 |
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