西新井大師

足立区西新井1丁目にある真言宗豊山派の寺で正式名は總持寺(そうじじ)ですが、西新井大師として有名。空海(弘法大師)が関東巡錫の途中、西新井を通った際に本尊・十一面観音を自刻して開山という空海開山伝承の寺。それゆえに田山花袋も「関東の高野山」と記しています。

「関東厄除け三大師」で厄除けを祈願

草団子の店が並ぶ参道と山門
弘法大師立像

川崎大師、香取市の観福寺大師堂と並び、弘法大師(空海)を祀る「関東厄除け三大師」にも数えられています。

江戸時代中期築の本堂は、昭和41年の火災で焼失。
現存する本堂は昭和46年の再建です。
空海自刻と伝える十一面観音は秘仏。

明治17年建立の三匝堂(さんそうどう)は、都内に唯一現存する往時の栄螺堂(さざえ堂)ですが、残念ながら非公開となっています。

江戸後期の建立の山門は、足立区の文化財に指定。
境内にはいぼ取りに霊験があり、功徳あれば塩を倍返しする風習がある塩地蔵、高野山奥の院を江戸後期に勧請した奥の院などがあります。

鋳銅刻画蔵王権現像は国宝ですが、東京国立博物館に寄託。
絹本著色弘法大師像、絹本著色天台大師像、絹本著色尊勝曼荼羅図はいずれも鎌倉時代の作で国の重要文化財。

毎月21日は、弘法大師の縁日で、多くの参詣者が訪れ、露天商も出店。
3月21日・4月21日・5月21日には植木市も開かれます。
また、12月21日は、一年最後の縁日となる「納めの大師」(おさめのだいし)で、東京で最後の熊手市が境内で開催されます(9:00~21:00頃)。

平成7年開創の関東八十八箇所特別霊場、昭和62年に始まった関東三十六不動26番札所(不動堂)。

関東三十六不動26番札所の不動堂
出世祈願の出世稲荷大明神
西新井大師
名称西新井大師/にしあらいだいし
所在地東京都足立区西新井1‐15-1
関連HP西新井大師公式ホームページ
電車・バスで東武大師線大師前駅から徒歩5分。または、日暮里・舎人ライナー西新井大師西駅から徒歩20分
ドライブで首都高速鹿浜橋出口・加平出口から約4km
駐車場なし/周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ西新井大師 TEL:03-3890-2345
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
大師前駅

 終着駅なのに「券売機、改札のない巨大無人駅」が東京23区に!

東武大師線をご存知だろうか!? 東武伊勢崎線(東武スカイツリーライン)の西新井駅から分岐し、大師前駅を結ぶ1.0kmという短い距離の盲腸線。単線で、終着駅の大師前駅(だいしまええき/東京都足立区)は、自動改札機、自動券売機、自動精算機はおろ

関東厄除け三大師

関東厄除け三大師とは!?

大師とは、通常は弘法大師(空海)のことを指し、関東厄除け三大師も関東エリアを代表する3ヶ所の弘法大師を祀る寺をいいます。「関東の高野山」といわれる東京都足立区の西新井大師(總持寺)、神奈川県川崎市川崎区の川崎大師(平間寺)、そして千葉県香取

中田屋

東京都足立区西新井1丁目、西新井大師門前の名物・草だんごの店が、中田屋。文化2年(1805年)創業の老舗で、向かいの元禄2年(1689年)創業の清水屋と、味を競っています。原料は、上新粉、砂糖、ヨモギ、小豆で、無着色なのが中田屋の特徴。それ

観福寺

観福寺

千葉県香取市にある寛平2年(890年)、尊海僧正が創建したと伝わる真言宗豊山派の古刹、観福寺(かんぷくじ)。神奈川の川崎大師、東京の西新井大師とともに、弘法大師(空海)を祀る「関東三大厄除け大師」のひとつ。本尊の聖観音像は平将門(たいらのま

川崎大師平間寺

厄除弘法大師といわれる川崎大師平間寺(正式名は金剛山金乗院平間寺)。成田山新勝寺、高尾山薬王院とともに、関東三山のひとつ。真言宗智山派の大本山で、総本山は京都の智積院。寺伝によれば1128(大治3)年、尾張出身の平間兼乗(ひらまかねのり)が

西新井大師・三匝堂

厄除け大師で名高い、東京都足立区の西新井大師。その境内の一画に赤い塔が聳えています。それが三匝堂(さんそうどう)。1840(天保11)年の創建ですが、現存するのは明治17年再建で、東京都内に残る唯一の栄螺堂(さざえ堂)となっています。残念な

1月21日 初大師

仏教界のスーパースター空海は、承和2(835)年3月21日没で、毎月21日が縁日。空海の諡号(しごう)が弘法大師なので、年初の縁日は「初大師」ということに。空海ゆかりの真言宗の寺を中心に、さまざまな行事が行なわれます。初大師関東厄除け三大師

よく読まれている記事

こちらもどうぞ