蚕糸の森公園

蚕糸の森公園

東京都杉並区和田3丁目にある2.7haの区立公園が、蚕糸の森公園(さんしのもりこうえん)。明治44年、農商務省原蚕種製造所(後の農林水産省蚕糸試験場)が設置され、昭和55年につくば市に移転したことを受け、昭和61年5月31日に開園しています。

生糸輸出全盛時代、蚕種の改良をこの地で行なっていた!

蚕糸の森公園

明治時代の後半には、フランス、イタリアでは微粒子病を克服し、生糸貿易もそれまでのように日本の一人勝ちではなく、生糸の世界市場での競争が激化しつつありました。

ヨーロッパだけでなく基準の厳しいアメリカへの輸出を促進するため、蚕種の製造と品種改良、蚕種の統一を目的に、東京府豊多摩郡杉並村高円寺に原蚕種製造所が開設されたのです(初代所長は加賀山辰四郎)。
高円寺の本所のほかに、綾部支所(京都府何鹿郡綾部町字本宮村)、前橋支所(群馬県前橋市岩神町)、福島支所(福島県福島市大字腰浜、曽根田)の3支所も設置され、高品質の蚕種を配布する拠点となったのです。

その後、大正3に蚕業試験場、昭和12年に、蚕糸試験場と改称されていますが、公園名は移転時の蚕糸試験場に由来。
レンガ造りの試験場旧正門や旧守衛所が往時をしのばせています(公園管理事務所として再生)。

防災公園としての役割も担い、公園内の樹木は火災延焼を防ぐ防火樹林として植樹され、放水砲、樹木スプリンクラー、ゲートシャワーなどが配置されています。

正面入口を入った「つどいの広場」には、幅30m、落差3.2〜3.5mの大滝(人工の滝)が落ちています。
遊具やカラフルなジャングルジムが配される「遊びの広場」、芝生の広がる「いこいの広場」などがあり、のんびりとくつろぐことができます。

蚕糸の森公園
名称 蚕糸の森公園/さんしのもりこうえん
所在地 東京都杉並区和田3-55-30
関連HP 杉並区公式ホームページ
電車・バスで 東京メトロ東高円寺駅からすぐ
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 蚕糸の森公園 TEL:03-3315-7247
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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