東京都文京区小石川3丁目にある浄土宗の寺が、小石川善光寺(正式名は月参堂縁受院善光寺)。伝通院の塔頭(たっちゅう・子院)、縁受院が前身で、慶長7年(1602年)、徳川家康の生母・於大の方(おだいのかた)の念持仏を安置して創建。明治17年、善光寺と改称し、信州の善光寺の分院となりました。
於大の方の念持仏を安置する善光寺の分院
於大の方の念持仏は、阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩(せいしぼさつ=知恵の光で生あるものすべてを救済するという菩薩)の三尊で、肌身離さず拝んでいたもので、息子の家康の出世、家康と自身の現世・後世安楽などを祈願していました。
この念持仏が、信州・善光寺の本尊と同様、舟形光背の弥陀三尊像だったことから、月参堂縁受院善光寺と改称しています。
月に一度の寺参りを勧めることなどから、月参堂と呼ばれてきました。
門などの堂宇は、奇跡的に空襲を免れ、往時の建物が現存。
本堂は明治15年築(明治38年に大改修)で、信州の善光寺同様に、本尊を安置した須弥壇(しゅみだん)下に全長26mの戒壇巡り(かいだんめぐり)が配され、10月の『十夜会』では暗がりを進み御本尊と縁を結ぶことができます。
寺前の道は善光寺坂とよばれていますが、明治以降の命名ということに。
一帯には戦前、幸田露伴(こうだろはん/大正3年、向島の蝸牛庵から小石川の伝通院近くに転居)、徳田秋声(とくだしゅうせい/明治38年から没するまで本郷で生活)、島木赤彦(しまぎあかひこ/大正時代に小石川上富坂町の「いろは館」に下宿)ら多くの文人が暮らしています。
小石川善光寺 | |
名称 | 小石川善光寺/こいしかわぜんこうじ |
所在地 | 東京都文京区小石川3-17-8 |
関連HP | 文京区公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ後楽園駅、都営地下鉄春日駅から徒歩8分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
問い合わせ | 善光寺 TEL:03-3811-4858 |
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