九代目市川團十郎像(暫像)

九代目市川團十郎像(暫像)

東京都台東区浅草2丁目、浅草寺境内、浅草寺本堂裏広場にあるのが、九代目市川團十郎像(暫像)。9代目・市川團十郞は、明治時代に活躍した歌舞伎役者で、『歌舞伎十八番之内 暫』(元禄10年に初代市川團十郎が初演)は、9代目上演してから一幕物として独立したという十八番(おはこ)。

毎年春には暫像前で泣き相撲も奉納

9代目・市川團十郎『元禄見得』
9代目・市川團十郎の元禄見得

初代の像は「劇聖」(げきせい)と謳われ、5代目・尾上菊五郎、初代・市川左團次とともに「團菊左時代」を築いた9代目・市川團十郎の没後(明治36年9月13日没)の大正8年に設置。

銅像は、『暫』(しばらく=歌舞伎の演目で歌舞伎十八番のひとつ、荒事の代表的な演目)で鎌倉権五郎(かまくらごんごろう)を演じる市川團十郎が、自ら考案した元禄見得を行なっている場面です。
悪人に今にも斬り殺されそうになっている人々を、「しばらく、しばらく」と声をかけて花道から登場する、まさに正義の見方が、鎌倉権五郎。
実際の太刀より大きめの太刀も迫力満点です。

元禄10年(1697年)、初代の市川團十郎が江戸・中村座で『参会名護屋』の中の一場面として初演。
5代目・市川海老蔵により歌舞伎十八番のひとつとなり、9代目・市川團十郎が上演してから一幕物として独立したのです。

初代の銅像は戦時中の金属供出で失われましたが、昭和61年、12代目・市川團十郎が浅草寺本堂裏に復元。
毎年4月には像の前で、鎌倉権五郎のように力強く健康に育って欲しいという願いを込めて、 9代目・市川団十郎丈「暫」銅像追善法要に併せて泣き相撲が奉納されています。

九代目市川團十郎像(暫像)
名称 九代目市川團十郎像(暫像)/きゅうだいめいちかわだんじゅうろうぞう(しばらくぞう)
所在地 東京都台東区浅草2-3-1
電車・バスで 東京メトロ銀座線・都営地下鉄浅草線・東武スカイツリーライン・つくばエクスプレス浅草駅から徒歩5分
ドライブで 首都高速入谷ランプから約2.3km。または、首都高駒形ランプから約500m
駐車場 周辺の有料駐車場を利用
問い合わせ 浅草寺 TEL:03-3842-0181(10:00〜16:00、日曜、祝日を除く)
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
浅草寺

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