東京都千代田区、江戸城を取り囲む内堀の西部分、皇居の西側の部分が、半蔵濠(ほんぞうぼり)。代官町通りから半蔵門までの部分ですが、明治33年、代官町通りを建設するため、土橋が築かれて千鳥ヶ淵と分断されて誕生した濠です(それ以前は、千鳥ヶ淵が半蔵門まで続いていました)。
明治33年の代官町通り建設で千鳥ヶ淵が分断されて誕生
注目したいのは、江戸城内堀の大手側との違い。
大手側(正面側)の日比谷濠、馬場先濠、和田倉濠は、日比谷入江を活用し、干潟などを埋め立てて武家屋敷を築いているため、堅固な土台を構築して見事な石垣を築いています。
対して搦手(からめて=裏口)となる半蔵門側は、幅の広い濠と自然の地形を生かしたであろう土居の濠で、谷筋を生かし、伊達政宗ら東北の諸大名が掘削にあたっています。
甲州街道側の半蔵門は江戸城の搦手門で、将軍有事の際には半蔵門から出、甲州街道を通り、八王子から甲府へ逃れるルートが想定されていました。
半蔵門は、伊達政宗など東北の諸大名が江戸城の天下普請(てんかぶしん)で、元和6年(1620年)に築いた強固な枡形門でしたが、明治4年に渡櫓門が破却され、高麗門も東京大空襲で焼失。
現在は和田倉門から移築された高麗門のみになっています。
皇宮警察が厳重に警備しているので、遠望するのみとなっています。
半蔵濠の脇、千代田区立千鳥ヶ淵公園が続いていますが、その地下には首都高速道路都心環状線・4号新宿線の千代田トンネルが通っています。
半蔵濠 | |
名称 | 半蔵濠/はんぞうぼり |
所在地 | 東京都千代田区千代田1 |
電車・バスで | 東京メトロ半蔵門駅から徒歩10分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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