日本国内の三角点の総数は、10万8819点(令和6年4月1日現在)ありますが、北方領土を除く日本最北、まさに最果ての三角点があるのが宗谷岬。全国に7万1266点の四等三角点のひとつ、「大岬」で、宗谷岬灯台の背後、周氷河地形の宗谷丘陵のなか、標高61.0mという見晴らしのいい丘にあります。
宗谷岬灯台の横には最北の水準点も
大岬は宗谷郡宗谷村時代(昭和30年に稚内市に編入)からの一帯の地名で、敵艦船を監視する海軍の望楼も大岬海軍望楼ということに。
かつての地名も稚内市大字宗谷村字大岬でしたが、大岬では観光客に分かりづらいということで平成15年も稚内市宗谷岬に変わっています。
明治16年、一等三角点の測量が始まり、全国の一等三角測量が終了したのは大正2年のこと。
昭和26年に国土調査法が公布され、四等三角点の設置が始まり、宗谷岬に「大岬」が設置されたのです。
現在なら「宗谷岬」となったかもしれません。
場所は宗谷岬の背後、風力発電の風車群と、宗谷岬牧場のなかを走る「宗谷周氷河ロード」と呼ばれる北海道道889号(上猿払清浜線/冬期間は全面通行止め)、「ゲストハウス アルメリア」や宗谷岬公園への分岐点なので、ドライブ途中に訪れることもできます。
宗谷岬を訪れる多くの人が海岸沿いの国道を走りますが、この「宗谷周氷河ロード」は、日本離れした景観で、猿払村側から走るのがとくにおすすめです。
なお、紅白横線塗り、四角形コンクリート造りの宗谷岬灯台の横には、日本最北の基準水準点「基75」(昭和61年設置、北緯45度31分17.0423秒、東経141度56分12.0700秒)も設置されています。
【地図を旅する】vol.27 最北端の三角点は、四等三角点「大岬」 | |
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