赤羽根大師のエノキ

赤羽根大師のエノキ

徳島県美馬郡つるぎ町一宇にある国の天然記念物に指定されるエノキの巨樹が、赤羽根大師のエノキ。環境省巨樹巨木林データベースでも、日本一のエノキの巨樹とされています。三好市・つるぎ町一帯は巨樹地帯ですが、幹回り8.7m、推定樹齢800年のエノキの巨樹は、その代表格です。

平成10年の調査で判明した日本一の大エノキ

赤羽根大師のエノキ

環境省の昭和63年度に行なわれた第4回調査を反映した『巨樹・巨木林調査報告書』(平成3年)には、赤羽根大師のエノキは掲載がなく、日本の巨樹巨木を紹介するNHKのドキュメンタリー番組『日本の巨木二千本』を見ていた、一宇村(いちうそん/平成17年に貞光町・半田町と合併し、つるぎ町に)の村長・立道里見(たつみちさとみ)が、「これくらいの木ならばわが村にもある」、過疎対策に「一宇に昔からある巨木を取り上げよう」と思い立ち、平成10年、全国巨樹・巨木林の会から副会長・平岡忠夫(林野庁「森の巨人100選」選定委員)ら専門家2人を招いて村内の巨樹を調査。

幹周りが四国一のアカマツ(奥大野のアカマツ)、トチノキ(白井のトチノキ)、県下一のヒノキ、エゾエノキ、カゴノキ。シラガシなどが発見され、さらに調査日程を延長したところ、大シャクナゲの群落地(津志嶽の標高1200m〜1300m、7ha)、四国2位のモミが発見されたのです。
平成10年の調査で「発見」された幹周り5m以上の巨樹はなんと16本もあり、一宇村が全国屈指の巨樹エリア(平岡忠夫「一宇村は全国的に見ても例がない巨樹の里」)であることがわかったのです。

その延長調査の際、たまたま通りかかって測ってみたら、「日本一のエノキだった」というのが赤羽根大師のエノキ。
実は、調査以前は地元でムクノキだと思われていたため、赤羽根大師の御詠歌も「ありがたや登れば大師 蔭の上 ムクの木の根におわします」だったのです。

東みよし町には、日本一の大クス、加茂の大楠もあるので時間が許せば探訪を(車で50分ほど)。

赤羽根大師のエノキ
名称 赤羽根大師のエノキ/あかばねだいしのえのき
所在地 徳島県美馬郡つるぎ町一宇
関連HP つるぎ町公式ホームページ
ドライブで 徳島自動車道美馬ICから約20km
駐車場 あり/無料
問い合わせ つるぎ町産業経済課 TEL:0883-62-3114
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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