天空の村・かかしの里

天空の村・かかしの里

徳島県三好市東祖谷、過疎化が進む東祖谷の名頃地区の至るところに元住民を模した100体ほどのかかしが配される山奥の村が、天空の村・かかしの里。『かかし村基本台帳も用意され、各かかしが村民登録されています。名頃地区は住民二十数名なので、かかしの数の方が多いことに。

祖谷渓の限界集落が「かかしの里」に変身!

酷道ヨサクとも称される国道439号の名頃ダムの下流側に位置するのが名頃地区。
標高も900mほどある高所で、国道沿いとはいえ、過疎化が進む限界集落です。

もともとは、名頃ダムの建設(昭和34年11月24日着工、昭和36年3月2日運転開始)で発展した集落で、ダム工事の際には労働者150人、住民150人を数え、パチンコ店、旅館なども備わって活気を呈していました。

かかし作家・綾野月美さんが、元幼稚園だった建物を再生し「かかし工房」に。
ここで村民を模したかかしを制作し、民家の軒先などにも展示。
もともとは、故郷に戻って畑仕事をした際、野生の動物で荒らされて満足な収穫ができなかったため、かかしを動物除けに設置したのが始まり。
平成26年、留学中のドイツ人学生が訪れ、動画撮影し投稿したところ話題になり、今では海外から訪れる人も増え、海外メディアによる報道も。

名頃小学校跡では体育館にかかしを展示、バス停も「かかしの里バス停」で等身大の村人風かかしが談笑しながらバスを待っています。

かかし村の村民登録第1号は、村長の続裕次郎さんで、「子供のころは、ガキ大将。某有名大学を卒業後、大手商社に勤務。30歳の時、幼馴染のきよちゃんと結婚を機に故郷に。地元森林組合に勤務し山を守る。実直な人柄。現在3期目」で、「作業着からアルマーニのスーツまでそつなく着こなす」(『かかし村基本台帳』)という具合にディテールまで人物像が設定されています。

天空の村・かかしの里
名称 天空の村・かかしの里/てんくうのむら・かかしのさと
所在地 徳島県三好市東祖谷菅生191
関連HP 三好市公式観光サイト
電車・バスで JR大歩危駅から四国交通バスで久保下車、三好市営バスに乗り換え名頃下車、すぐ
ドライブで 徳島自動車道美馬ICから約45km
駐車場 元名頃小学校グランドを利用
問い合わせ 三好市観光案内所 TEL:0883-76-0877
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

奥祖谷二重かずら橋

祖谷渓(いやだに)にはかつて13のかずら橋がありましたが、現存するのは三好市東祖谷村の奥祖谷二重かずら橋と、三好市西祖谷山村にある善徳のかずら橋の2つ。奥祖谷二重かずら橋は、秘境ムードたっぷりの橋で、長さ約43mの男橋と長さ約20mの女橋が

名頃ダム

名頃ダム

徳島県三好市東祖谷、吉野川水系祖谷川(いやがわ)の祖谷渓(いやだに)に築かれた重力式コンクリートダムが、名頃ダム(なごろだむ)。四国電力の発電用ダムで、昭和36年に完成。湖畔を国道439号が走り、上流側には奥祖谷二重かずら橋が架かっています

武家屋敷喜多家

武家屋敷喜多家

徳島県三好市東祖谷、屋島の源平合戦に敗れた平氏一族が落ち延びてきたと伝えられる東祖谷の大枝地区にあるのが、武家屋敷喜多家(ぶけやしききたけ)。源平合戦に敗れた平家落人(へいけおちうど)は讃岐山脈を経て、阿波へと入り、吉野川を溯ったと伝えられ

鉾杉

鉾杉

徳島県三好市東祖谷、武家屋敷喜多家近く、鉾神社(ほこじんじゃ)にそびえるのが、鉾杉。平家落人伝説で、平国盛(平教経)が大枝部落に神社を創建した際、所持していた鉾を納めて、平和を祈念して杉を手植にしたものと伝えられ、推定樹齢は800年、徳島県

贄川宿が「かかしの里」

秩父往還・贄川宿が「かかしの里」に!

秩父往還の宿場町で、三峯山(三峯神社)参詣の起点となる一乃鳥居も置かれた贄川宿(にえかわじゅく/埼玉県秩父市)。国道140号はバイパス化していて宿場町を避けて通るため、旧街道は昔町として残されていますが、町起こしで「かかしの里」に変身。関東

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でニッポン旅マガジンをフォローしよう!

よく読まれている記事

こちらもどうぞ