鳥取東照宮(樗谿神社)

1650(慶安3)年、鳥取初代藩主・池田光仲が、東照大権現(徳川家康の神号)を祀る因幡(いなば)東照宮として創建したもの。池田光仲は、徳川家康の曾孫(父・池田忠雄の母が徳川家康の次女・督姫)にあたり、別姓は松平。明治7年、樗谿神社(おうちだにじんじゃ)に改称され池田忠継・忠雄・光仲が合祀されています。

本殿桁にある鷹の彫刻は伝・左甚五郎作

鳥取東照宮(樗谿神社)の拝殿へと続く参道

鳥取東照宮(樗谿神社)ですが、地元では「因幡東照宮」「東照権現」「権現さん」の名で呼ばれることも多く、平成23年に鳥取東照宮に改称。
鳥取藩が経営奉仕した由来を取り、鳥取の名を加えたのです。

江戸時代初期、徳川家に忠誠を示すために各地で盛んに建築された東照宮のなかでは小規模なものですが、ケヤキを白木のまま化粧材として使用し、桃山風の飾り金具を用いるなど、簡素ながらも気品に満ちた建築物。
しかも本殿、拝殿、唐門、幣殿が国の重要文化財に指定されています。

本殿桁にある鷹の彫刻は、日光東照宮で有名な彫刻家、左甚五郎(ひだりじんごろう)の作と伝えられています。
表参道に沿って樗谿公園(おうちだにこうえん)があり、芝生広場、梅林、休憩所「梅鯉庵」が整備。また社前には鳥取市歴史博物館やまびこ館もあるので寄り道を。

ちなみに大雲院(鳥取市立川町4丁目)は因幡東照宮別当寺として創建(創建当初は淳光院)。明治3年、神仏分離令で移転していますが、現在も徳川将軍位牌安置所になっています。鳥取藩主池田家墓所は鳥取市国府町奥谷に、鳥取藩主池田家の菩提寺・興禅寺は、鳥取市栗谷町にあり、書院庭園が見事。

池田光仲(いけだみつなか)
池田光仲は、備前岡山藩主・池田忠雄(いけだただかつ)の長男として岡山藩江戸藩邸で生誕。父・池田忠雄の母が、徳川家康の次女・督姫(とくひめ)。督姫の母は、徳川家康最初の側室・西郡局(にしごおりのつぼね)というわけで、徳川家康の曾孫(ひまご)にあたります。
鳥取池田家は江戸城登城の際に、玄関の式台まで刀を持ち込むことができたといい、外様大名(とざまだいみょう)ながら親藩(しんぱん)の扱いがありました。松平姓と葵紋が下賜され親藩に準ずる家格でしたが、そのシンボル的な存在が因幡東照宮(現・鳥取東照宮)だったわけなのです。


鳥取東照宮(樗谿神社)
名称 鳥取東照宮(樗谿神社)/とっとりとうしょうぐう(おおちだにじんじゃ))
所在地 鳥取県鳥取市上町87
関連HP 鳥取市観光コンベンション協会公式ホームページ
電車・バスで JR鳥取駅から日ノ丸バス岩倉行きで10分、御弓町下車、徒歩10分
ドライブで 鳥取自動車道鳥取ICから約7.3km
駐車場 10台/無料
問い合わせ 鳥取市観光案内所 TEL:0857-22-3318
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

 

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