船上山

大山の北山腹、琴浦町にある標高615.6mの山。頂上は広く平坦で、東西と北は断崖になっており、とくに東側は高さ100mもの溶岩壁、屏風岩がそびえ立つ天然の要塞。切り立った岩場から、雄滝(おんたき)と雌滝(めんたき)に分かれて千丈滝が落ちています。後醍醐天皇はこの船上山で討幕の綸旨を各地に発し、鎌倉幕府倒幕を実現。

「伯耆三嶺」と呼ばれる修験の聖地

籠城するには最適な天然の要塞

和銅年間に赤衣上人(智積上人とも)が智積寺(法蔵院)を開基し、平安時代には山岳密教の修験場として栄えた船上山。
大山、三徳山(みとくさん)と並び、「伯耆三嶺」(ほうきさんれい)と呼ばれる修験の聖地でした。
鎌倉時代の1333年(元弘3年)、後醍醐天皇は、隠岐島からの脱出に成功し、名和の湊(現・御来屋漁港)に上陸。豪商・名和長年(なわながとし)に迎えられ、この船上山に籠もって討幕の綸旨を各地に発し、ついには鎌倉幕府打倒に成功します。

「建武の新政」に繋がる重要な80日間を過ごした地として、山頂は船上山行宮跡(せんじゅざんあんぐうあと)として国の史跡に指定されています。
また、山麓の二級河川・勝田川本流上流部には船上山ダムがあり、ここから登山道が通じています。
登山口には4月下旬頃に、遅咲きの八重桜が咲く「船上山万本桜公園」があり、4月上旬~5月上旬までソメイヨシノ、ヤマザクラ、シダレサ
クラなど桜の花見が楽しめます。
さくらの里駐車場に車を入れれば、徒歩1時間で山頂の船上神社。
東坂登山口の駐車場から雄滝、雌滝、鱒返しの滝を巡って山頂に達する「滝めぐりコース」は所要2時間で山頂。

屏風岩
屏風岩は柱状節理の発達した溶岩壁。岩質は両輝石安山岩で、古期に成層火山・大山の活動により流出した溶岩流が風化侵食したもの。一帯は大山隠岐国立公園に指定されています。
船上山ダム湖から見上げた船上山
雄滝、雌滝に分かれて落ちる千丈滝
船上山
名称 船上山/せんじょうざん
所在地 鳥取県東伯郡琴浦町山川
関連HP 琴浦町観光協会公式ホームページ
電車・バスで JR赤碕駅から日ノ丸バス少年自然の家行きで30分、終点下車、徒歩1時間で山頂
ドライブで 米子自動車道米子ICから約35kmで少年自然の家
駐車場 20台/無料
問い合わせ 琴浦町観光協会 TEL:0858-55-7811/FAX:0858-55-7558
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。

後醍醐天皇御腰掛の岩

2016年11月27日

 

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