およそ1万3000haの面積を誇る、日本最大の石灰岩台地(カルスト台地)が、山口県美祢市の秋吉台。標高200mから400mほどの起伏に富んだ草原状の台地には、白く露出するカレンフェルト(石灰岩柱)がヒツジの群れのように点在。台地の下には、雨水、地下水によって浸食された鍾乳洞が発達し、地下水系はラムサール条約に登録。
赤道直下のサンゴ礁が、秋吉台の奇観を生んだ!?
カレンフェルト(石灰岩柱)のほか、すり鉢型の凹地(ドリーネ)、ドリーネの連結したウバーレ(連合擂鉢穴)など、複雑な地形を呈しています。
その地下水系が生み出した最大の鍾乳洞が秋芳洞(あきよしどう)です。
「秋吉台案内所」(秋芳洞のエレベーター口)から徒歩5分ほどにある、秋吉台カルスト展望台から、変化に富んだ秋吉台が一望のもと。
3億5000万年(古生代石炭紀)という遠い昔には、赤道付近の海底火山の上に形成されるサンゴ礁の海だったという秋吉台。
プレート運動で北に移動し、サンゴは石灰化し、厚さ500mの広大なカルスト台地を形成しました。
そんな秋吉台には発見されただけでも420にもの洞窟があり、洞窟性コウモリの宝庫となっています。
ユビナガコウモリなど6種1万5000頭のコウモリが生息。
秋吉台は、特別天然記念物、日本の地質百選にせんていされるほか、「Mine秋吉台」として日本ジオパークに選定。
秋芳洞、景清洞、大正洞は、秋吉台地下水系としてラムサール条約登録湿地になっています。
景観を維持する秋吉台の山焼き
秋吉台の草原も実は放置すれば森林へ変化するということで、草地(ネザサ群落)は、毎年の山焼きによって維持されています。
もともと600年ほど前に農業用地の利用として始まったもので、農業が行なわれていない現在でも景観を維持するために実施されています。
毎年2月の第3日曜に予定される秋吉台の山焼きは、日本最大の野焼きです。
もともと600年ほど前に農業用地の利用として始まったもので、農業が行なわれていない現在でも景観を維持するために実施されています。
毎年2月の第3日曜に予定される秋吉台の山焼きは、日本最大の野焼きです。
秋吉台 | |
名称 | 秋吉台/あきよしだい |
所在地 | 山口県美祢市秋芳町秋吉 |
関連HP | 美祢市観光協会公式ホームページ |
電車・バスで | JR新山口駅新幹線口から防長交通バス秋芳洞行きで43分、終点下車、東萩駅行き、秋吉台行きに乗り換え9分、秋吉台下車、徒歩5分。またはJR東萩駅から防長交通バス秋芳洞行きで1時間4分、秋吉台下車、徒歩5分 |
ドライブで | 小郡萩道路秋吉台ICから約9km |
駐車場 | 展望台駐車場(250台/無料) |
問い合わせ | 秋吉台観光交流センター TEL:0837-62-0305 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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