山口県美祢市、国定公園秋吉台の地下100mにあり、龍泉洞(岩手県)、龍河洞(高知県)とともに日本三大鍾乳洞に数えられるのが秋芳洞(あきよしどう)。総延長11.2kmのうち、1kmが観光コースとして一般公開され、洞奥の琴ヶ淵から洞口まで、地下川が流れ、豊富な水によって侵食された洞窟は、国の特別天然記念物に指定されています。
入口は3ヶ所ありますが、下から上流に向かうのがセオリー
洞窟の全長では、安家洞(あっかどう/岩手県岩泉町/23700m)に次いで日本第2位。
3位は目下、大山水鏡洞(鹿児島県知名町・沖永良部島/10483m)です。
洞内の温度は四季を通じて17度と一定で、夏涼しく、冬暖かいのが特徴。
入洞口は3ヶ所あり、秋芳洞ふれあい広場(バス停秋芳洞)側からの「上り」コースと、黒谷案内所(バス停黒谷)を起点とする「下り」コース、秋吉台案内所(エレベーター入口)からエレベーターで洞窟中央の千畳敷近くに降りるコースが用意されています。
上り、下りのコースを使っても秋吉台案内所(エレベーター入口)でいったん外に出て、カルスト展望台(徒歩5分)に寄り道し、観覧券を提示して再入洞というプランも可能です。
これならカルスト台地の下に巨大な鍾乳洞があるという地形を把握することができます。
秋芳洞、景清洞、大正洞は、秋吉台地下水系としてラムサール条約登録湿地になっています。
洞内には鍾乳石の芸術スポットが連続!
洞内には幅15m、長さ100mの「長淵」、世界的にも有名な畦石池からなる石灰華段の「百枚皿」、富士山を思わせる石柱「洞内富士」、巨大な空間である「千畳敷」、天井から鍾乳石が傘屋の傘のようにぶら下がる「傘づくし」、秋芳洞のシンボルともなる15mの巨大な石柱状フローストーン「黄金柱」(こがねばしら)、無数の鍾乳石が天井から下がる大空間「五月雨御殿」と見どころも豊富。
観覧券発売所付近にはトイレが整備され、南北朝時代の僧・寿円禅師の「遺灰像(ゆいかいぞう)」を祀る開山堂などもあります。
正面入口近くの「青天井」付近左手側から貸し出された懐中電灯を片手に岩肌を登っていく「冒険コース」(所要10分~15分)も用意(追加料金が必要)。
また、1週間前までに要予約、4名以上の申込みで、入洞時間が終了した午後7時から、照明を消した暗闇の秋芳洞を懐中電灯1本で歩く夜の探検コース「秋芳洞闇のロマン探検」も4月~11月の土曜日(GW・盆やイベント実施期間は除く)に実施(予約先/美祢市総合観光部 秋吉台観光交流センター)。
秋芳洞入洞料だけでOKなので、ぜひチャレンジを!
そもそも秋芳洞は、誰が名付けた名前!?
平成17年には、秋吉台地下水系がラムサール条約にも登録。
アキヨシシロアヤトビムシ、アキヨシホラズミカニムシなど固有の生物が棲息することが登録の大きな要因です。
大正15年5月30日、東宮(昭和天皇の皇太子時代)が訪問された際には、「滝穴」との名前でしたが、時の内大臣・牧野伸顕(まきののぶあき)から改称の提案があり、県知事が殿下に命名して頂くのは恐れ多いとして、宮内庁(歌人でもあった入江為守東宮侍従長)が「秋芳洞」と命名しています(洞内の名所の名前も入江為守東宮侍従長が改名しています)。
当時、洞内には橋がない場所には渡し船を用意していたといい、今は修学旅行でも賑わう秋芳洞にもそんな探検時代が長らく続いていたのです。
現在ではMine秋吉台ジオパークのジオサイトにもなっています。
秋芳洞 | |
名称 | 秋芳洞/あきよしどう |
所在地 | 山口県美祢市秋芳町秋吉 |
関連HP | 美祢市公式ホームページ |
電車・バスで | JR新山口駅新幹線口から防長交通バス秋芳洞行きで43分、終点下車、すぐ。またはJR東萩駅から防長交通バス秋芳洞行きで1時間10分、終点下車、すぐ |
ドライブで | 小郡萩道路太田ICから約6km |
駐車場 | 秋芳洞第1駐車場(213台/有料)、秋芳洞第2駐車場(357台/有料) |
問い合わせ | 秋吉台観光交流センター TEL:0837-62-0115/FAX:0837-62-0899 |
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