山形県東根市にある幕末(文久年間)創業という老舗の麩(ふ)製造所が「文四郎麸」。長い木の棒に巻き付け焼き上げるという独特の製法で作られる昔ながらの車麩。地区名をとって六田麩(ろくたふ)と呼ばれる自慢の文四郎麸を、懐石料理で味わえるのが文四郎麩ふ料理処「清居」(せいご)です。
幕末創業の麩屋で麩の懐石料理を堪能
「文四郎麸」(六田麩)は、グルテン10に対して小麦は0.5(他の地では10~15)という配合。
グルテンが多いからこそ独特の食感が生まれるのだとか。
このグルテン部分の生地を金棒に巻き付けて窯で焼くのですが、これが熟練の技術を要する仕事。
焼きムラのできないように、均等に棒に生地を付ける必要があるのです。
高度成長とともに、売れ行きが落ちた「文四郎麸」。
まず、6代目となる齋藤文四郎さん・恵子さん夫婦は、惣菜の販売を行ないますが、思うように売れず赤字を抱える大ピンチに。
そんなときに、「麩のしゃぶしゃぶ」、「麩のおこわ」、「麩のからあげ」など、独創的な料理が並ぶ「文四郎麸」の懐石料理を考案したところ、大ヒット。
しかも人気の料理は、惣菜として店頭に並べるという、アンテナショップとしての機能も果たしているのです。
自慢の麩を使った懐石料理を味わえる時間は、1日3回(一の席刻11:30〜・二の席刻13:00〜・三の席刻14:30〜)に限られるというのも実に手間暇がかかるため。
その割に、3000円台の値段と、お手軽なので、わざわざ食べに来る価値も大(事前の予約が必要)。
なお、文四郎麸の麸工房は工場稼働時に見学も可能。
土産用には、やき麸、生麩、麸まんじゅうのほかに、ふ豆乳コロッケ、麸のからあげ、あげ麸のふくめ煮、味付ふ鰻もどきなど麩を使った惣菜もあり(「清居」で好評だった料理が並んでいます)、ネット販売も実施。
羽州街道の要所・六田宿(ろくたじゅく)として栄えた歴史をもつ、東根市六田。
昔から小麦の生産地で、小麦と清冽な水を使った麩作りが江戸時代から行なわれてきました。
現在でも数軒の麩製造所があり、「六田麩街道」と呼ばれています。
文四郎麩ふ料理処「清居」 | |
名称 | 文四郎麩ふ料理処「清居」/ぶんしろうふふりょうりどころ「せいご」 |
所在地 | 山形県東根市六田2-2-20 |
関連HP | 文四郎麩公式ホームページ |
電車・バスで | JR東根駅から徒歩15分 |
ドライブで | 東北中央自動車道東根北ICから約3km |
駐車場 | 30台/無料 |
問い合わせ | 文四郎麩ふ料理処「清居」TEL:0237-42-0117/FAX:0237-42-0186 |
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |
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