くぐり滝

くぐり滝

山形県南陽市、小滝地区を流れる吉野川に懸かる異色の滝がくぐり滝。落差14mで2段になって落ちる滝は、巨瀑とはいえませんが、上段の滝が高さ5m、幅4.6mの岩穴から水が流れ出るという奇観になっていて、それが滝の名の由来です。

岩穴から滝水が落ちる異色の光景を目にしよう!

【ドローン空撮】くぐり滝 Kuguri-Taki(日本一の滝王国山形)

春の雪解け時期や梅雨、秋雨などで増水している際には、岩穴から勢いよく水が流れ出て迫力満点。
周囲はブナの森で真夏は避暑にも絶好です。
注意すれば滝の裏側に到達できますが、滑りやすいため歩きやすい靴が必要。
落石の危険もあるので、自重するのが賢明。

国道348号の白鷹トンネル南入口近くから林道に入り、5分ほどで駐車場に到達できますが、川沿いに走る林道は、すれ違いも困難な場所もあるので、運転は慎重に。
駐車場から徒歩2分でくぐり滝。

近年、豪雨後に川を渡る木道が流されること、落石なども発生しているので、異常気象による大雨や河川氾濫、落石などに注意して行動を。

米沢藩が山守・堤守を置いた水源涵養保安林

吉野川は、北条郷23ヶ村の農業用水でしたが、日照りの際には水不足、大雨で洪水という状態だったので、郷民の要望もあって米沢藩は明暦2年(1656年)頃、一帯の山林330haを水林(現在の水源涵養林)に定め、伐採を禁じています。
さらに苗字帯刀を許す山守として4世帯を住まわせ、水林を保護し、それでも解決できなかったので新兵衛堤や大堤を築いて堤守3世帯を移住させて、水資源の安定確保に努めています。
廃村となった水林集落(くぐり滝のさらに上流側に集落跡があります)はそうした水源保護の歴史を伝える集落です。

東北の伊勢と呼ばれる熊野大社は神仏習合時代(熊野三所権現)、くぐり滝を熊野修験の霊場とみなしたとか。

くぐり滝
くぐり滝
名称 くぐり滝/くぐりたき
所在地 山形県南陽市小滝
関連HP 南陽市公式ホームページ
電車・バスで JR蔵王駅からタクシーで30分
ドライブで 東北中央自動車道山形中央ICから約22km
駐車場 5台/無料
問い合わせ 南陽市商工観光課 TEL:0238-40-8295/FAX:0238-40-3422
掲載の内容は取材時のものです。最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。
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